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『少女展』


今も少女が好きな、元「少女」たち四人による
グループ展 " 少女展 "
駒崎友海 / 酒井麻里 / 鈴木涼子 / 中村杏惟



「 ちかい 」 駒崎 友海さん

作品近接撮影したものです。
目の前にいる少女の耳元で何事がをささやく少女。
誰かに聞かれぬよう配慮をしてはいるものの、
その向こうにも、そのうしろにも耳はあるのです。

少女同士の距離間隔の狭さ、身を寄せ合う様は、
男性の私も、見た記憶があるのです。
ちょっとした恐怖。



「   」 酒井 麻里さん

年季の入ったスーツケースは所々に汚れがあって、
それはスーツの生きた証でもあります。

球体関節人形がニ体、彼女らはスーツケースを自分の部屋のように扱う。
その手元には鮮やかな羽を持った小鳥。
傍らにあるコルクで栓詰めされたものは、ボトルメッセージか。

薄汚れたスーツケースに揺られて、どこからどこへ歩むのか。
少女たちそのものが、ボトルメッセージの比喩にも見える。

かぎ括弧でくくられたもの、ではなく、かぎ括弧の用途を考えるならば、
それらは全て器になり得る。

抱えているものは。


「 あこがれのうさちゃんへあー 」 中村 杏惟さん

今展の中で恐らく最年少。
長い髪を短い指で束ねて、うさぎを夢見る少女。
指先までうさぎの耳を真似ようとしているよ。

彼女の瞳は光を蓄える、マニキュアが塗り込まれているのかな。
だとしたらそれも含めて背伸びをしているね。

うさぎって笑っているように見えにくい動物なんです。
彼女みたいに。



「 Myself 」 鈴木 涼子さん

色とりどり、様々な衣装、装飾を身につけた少女たち。
フレームまでも着飾って。

女の子のファッションて男の子のそれに比べると、
見た目も機能もとんでもないボリュームがあります。

その膨大な選択肢から一部をつまみあげて、
本日のわたしが見えてくるわけです。


最近のタイツは、入れ墨や骨格をプリントしたものもあります。
あくまで肉体を覆う存在であったファッションは、
肉体の内側を表出させようとしてるんじゃないかとさえ思う。
そんな世界になったとしたら、ファッション業界ひっくり返るな。


こんな風に堪能してきました。
『 少女展 』

8月7日(火)まで公開しております。

(ぱんだ)