立命館大学写真研究会OBを中心とした16人による写真展。
EAST : 301 にて、シックな雰囲気の中で展示/公開中です。
本日は展示の一部をご紹介致します。
スペースに入った瞬間から感じた重々しい印象は、
展示された作品群が、被写体と一定以上の距離を取っていることが理由かもしれない。
カメラマン/カメラの存在に気づいている距離。
モデルはレンズが向けられていることを意識する距離。
でも、ファインダー内の出来事に鑑賞はしていない。
これら記録に徹する姿勢から受け取れるのは、
「被写体とのコンタクトは"あまり"取らないんだ」という囁き。
カメラマンとモデルとの間に境界線を引く囁き。
さて、二点ほど作品をピックアップしたいと思います。
撮影 / 木村 智恵美
強烈なタイトルを持つ作品です。
まずは作品を見てください。じっくりと眺めてください。
そしてそれが何であるかを考えてみてください。
次に下の『 』の中、マウスで選択し、ドラッグし、反転させてみてください。
タイトル『解体と日常』
言葉が作品の表面を覆い隠していた存在を引き剥がす瞬間です。
皮膚を剥くように。
木下 宗 『いろ』
縦に四枚、額にはめ込まれている。
上から順に春夏秋冬のそれでありましょう。
「木々/花」 で 「色」 で個々の季節を語る、風情があります。
私が一番良いなと思った点は、
四枚の写真は少しだけ、重ねられて配置されているという点。
春なら夏が、夏なら秋が、秋なら冬が、前の季節に食い込むよう配置されている。
暦の上では季節は区分けされているけども、
季節というものは「切り替わる」ものではないと思うのです。
時間をかけて、次の季節は近づいてきて、
音も無く、今の季節の上に重なる。
四季の変化を可視化させるような作品。
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今記事でご紹介した作品は全体のほんの一部。
卓上のポートフォリオも併せて、鑑賞下さい。
展示期間/2012年01月29日(日) ~ 2012年02月04日(土)
(ぱんだ)