WEST : 1-A 『○○△△□』
記号で組まれた展示タイトルから、
ふつふつと考えが浮かび上がります。
「記号に声帯があるとしたら、
どのような声で、どのような言葉を発するのかな?」
何故、そのようなことを思ったのか。
少女の顔をのぞいて、
"記号"で組まれた模様が敷き詰められています。
引かれた線には種が植えられて、
模様が、記号が生まれる。
線は成長のキャパを押しとどめる、
制御の役目も果たしていたり。
私はよく、絵画作品を見ながら、
作品前後に流れる時間、物語を抽出しようとします。
動き、音、背景。
でも、みやもとさんの作品からは抽出しにくい。
だから、見る場所を変えてみる。
描写された「形状」に目を向けてみる。
何かしらの意味が付属した瞬間に、
形は意味を咀嚼して、
飲み込んで、
記号へと昇華されます。
みやもとさんが提示する「○△□」は、
形であるのか、記号/代用であるのでしょうか。
膨大な書き込みの中に目を向けて、
線の中をさまよいながら、その問いを繰り返し、繰り返し。
ふと、集中し過ぎていることに気付いて。
一度目を閉じ、一歩後ろに引いて。
一つの塊として作品を捉えようとしてみる。
すると、じんわりと染み出してくる。
代用品としての役割ではなく、
一つの構造体。
最終的には、注視すべきではないのかもしれない。
ステンドグラスのように。
形としての文字、そのビジュアルを、
あるがままに許容すればよかったんじゃないかって。
回り道をしてしまいました。
とても単純なことだったのです。
展示期間 / 12月23日(金) ~ 2011年12月25日(日)
(ぱんだ)