amyさんの個展です。
入ると壁一面にライブ写真が飾られています。
amyさんは7thSource、リリィノート(バンド)の専属カメラマンしているそうです。
実はamyさんが本格的なカメラを手に入れたのは今年の一月。受験が終わってからだそうです。現在は大学を休学中で、四月から別の大学に編入予定です。
そんな境遇のamyさんの展示タイトルは 『dreAM』。寝ている時の夢、白昼夢、将来の夢などの意味を込めています。
ライブ写真が終わる辺りから、逆側の部屋の壁まで、ずっとこの夜の道路の写真が繋がっています。ライブ写真から伝わる場内のスポットや音楽の疾走感が、そのまま夜の道路のライト・疾走感と繋がる展示構成になっています。低いところに貼ってあるのも、バンド演奏のドラムやベースラインを想起させて面白いです。
寝ている時に見る夢には、現在や過去の記憶の断片が紛れ込むことがあります。
上の写真群はamyさんの子どもの頃の断片です。
「父は忙しく、母は病気がちで、一人で遊んでいた時のことを表しました。」
子どもを彷彿とさせるAラインのワンピースの少女はうなだれながら、一人遊びをしています。左上の写真の構図に魅かれます。奥に一人で歩く後ろ姿が写り、さらに写真前方まで続くうねった道が少女の寂しさを助長させています。
こちらの写真群は優しい記憶、思い出がテーマです。写真の女性が持っている花はスイートピー、花言葉は「優しい思い出」です。
この辺りの壁面にはフレームアウトや動きで顔の消えた人物が写っています。夢の中には時としてこうした人物が現れることから、これらの写真を展示することにしたそうです。
こちらは車のハンドルを握る男性の手。夢をテーマとしている展示なので、この写真では人生の舵をとることやコントロールをすることを表しています。
上の写真は展示の中で、amyさん自身最も気に入っている写真群の一部だそうです。トラウマをテーマとしているそうです。被写体である友人にテーマや過去の出来事を話し、作品を作っていったそうです。
テーマが「トラウマ」だというのにに「気に入っている」ということは、理想に近い形で表現できたということでしょうか。そういった感覚を共有し、一緒に表現出来る仲間がいることが貴重ですね。
こちらの写真で表現されているのは、女性の強さ。中央の銃ではなく、右上方のにやりと笑う口元にピントが合っているのが印象的です。
18だというのに、コンセプトや意図などを順序立てて語るamyさんは、年より大人びて見えます。
昨日はライブ会場で展示をし、これからカフェでの展示を控えるamyさんは、四月から新しい大学を写真を勉強するのを楽しみにしている様子でした。
http://amy.yahansugi.com/
DF STAFF KOZUE