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アベメグミ/よしさき/マナカアカリ 『あやふや』


WEST : 2-C

" あやふやな世界に生きるものたちの集まり会。
きっとあなたにも見えるはず "

"あやふや"という言葉の選び方。
曖昧とか不明瞭とか、似たような意味を示す言葉はあるけども。
「あやふや」という言葉が作るイメージは、唯一のものです。


今回三人が展示している作品は、絵画が中心となります。
ちょこんとキーホルダーやバッチなどのグッズも。
さてさて、作品を一部ご紹介したいと思います。


アベ メグミさんの作品。
パステルカラーがふんだんに使われて、
壁面の白との境目があやふやになっています。
遠目からもガールズポップな雰囲気。


人物画は性の中間、よりも少々、女性寄り。
無防備でやわらかなエロスを少しだけ含んで。

もう、これは女の子の感性だなと思う。
線の揺らぎ、色の取捨。



マナカ アカリさん。
色数を絞って描かれたキャラクター達は、
アニメーションの1カットを切り取ったかのよう。

フレームの存在を強く意識されているのが伝わってきます。
観える部分と観えない部分の活かし方。

左下の小さなフォトフレーム、ご自身で染めたのでしょうね。
そのマットな色具合も、四色の内訳も心地よい。
実は僕も同じフレームを持っていて、色々実験した経験があるので、
なんか親近感が妙にわいてしまったという、それました。


画をシンプルに構成するということは、
描画する対象/目的への焦点を絞るということでもあります。
削り落とすことで、対象の存在が虚ろになってしまっては
元も子もない。
そのバランス感覚が顕著に表出しています、マナカさん。



よしさきさんの作品。
レタッチされた写真の集合と絵画が横並び。
色調が補正されまくって、元の色味などは彼方へ。
おかしくなったら、景色がこう観えました、なんて言われたら、
なるほどなんて、納得してしまいそうなフィクション。


さて、絵画では幼さ溢れる妖怪たちが描かれています。
鬼が豆まきして、「おにはそと」なんて。
多分、何も考えてないのです。
豆はすんごい美味しい食べ物ではないけど、
あったらふと食べてしまうじゃないですか。
行事をそこそこ楽しんで、豆食べて。
「おまえも鬼だろ!」
なんて言われたら、「だからなに?」って真顔で返す。

そんな様子がぽんと浮かびます。


展示期間は 10/30(Sun)までとなります。
ご来場お待ちしております。

(ぱんだ)