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haruka 『フラスコの中身』


EAST:AP-12の角。
harukaさんの作品、フラスコの中身が公開中です。

過去にも展示していた作品、未公開作品。
F0程度のコンパクトな作品群。
テーブル下には、ポートフォリオ2冊。
配布用ペーパー…。

小さなスペースにがががっと詰め込まれた中身。
見てみませんか?



クッキー缶?
クッキー缶にだって人魚は住んでいる、住める。
もうそれは菓子を包むものではないのです。
缶にはフタがある。
例えば彼女がこのフタの扉の番人だったとしたら、
このフタを開いたら何が出てくるのだろう。
そのヒントが描写されている?関係ない?
僕は開けていません。
浦島太郎みたいに、開けてしまったらいけないと思ってしまうから。

自らの意識が生成する羊水の海にただ、漂って夢を見ればいいのです。
その方が良いのです。気になるけどね。



用意されたポートフォリオと展示作品を眺めて。
そこに確かな時間の流れを感じました。

作者も成長するし、描かれた彼女達も成長/変化する。
歳を取ることが必ずしも肉体、精神にプラスになるとは限らないけども、
細胞の生き死に、現状にあらがっている様。
それは、泳いでいる。


「フラスコの中身」
それは何が入っているのか、どのように調合され、
どれほどの年月が経っているものか。
個々に異なるものです。

素材、描写、タイトル。
作品から要素を拾い集め、貴方だけの物語を作る。
それは観者の役目でもあり、観者の醍醐味。

僕はこの絵が一番好きです。
短い終わりがすぐそこにある気がするから。

展示期間は明日が最終日。
次回、またこれらの作品が見れるとは限りません。
是非、観にいらしてください。


(ぱんだ)