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【blue展】展示レポート Part 1

 



「青」に惹かれる理由は何だろう。

これまでたくさんの「青」の作家さんとの出会いがありました。
「青」ひとつとっても、作家ごとにその青は独特の個性を放ち、アイデンティティを持って色を成します。
表現する画材、テーマ、コンセプトは違えど、いずれも深淵に潜むものは穏やかで温かい心。
そこには、”癒し”という言葉では括り切れない、様々な感情が「青」には存在するように感じます。

梅雨と初夏が交差する季節。
その湿り気と爽やかな風が綯交ぜになった原宿の地で、19名の作家の「青」が混ざり合います。

このブログ記事では、スペース番号「1」〜「6」までの出展作家を紹介いたします。

1:Caoli
2:菜子(Nako)
3:和魚
4:りれか
5:田中たかし
6:田中巳桃


1:Caoli



DFGを始め、デザインフェスタ等で精力的に活動されている作家のCaoliさん。
当館でも幾度となく青の美しい世界を展開していただいています。
Caoliさんは深い青の世界にあたたかい光が差し込んでいるような美しく神秘的な世界観を青と白のドローイングでのみ表現されており、じっくりと鑑賞しているとまるで美しい青の世界に吸い込まれていきそう。
ライブペイントも積極的に行われており、2枚目の写真は今年の5月に開催されたデザインフェスタvol.53のライブペイントブースで描かれた作品をポストカード化されたもの。
真っ白な壁がみるみるうちに神秘的な青の世界に染められていく様子に、どんどん引き込まれていきます。

Twitter:@caoliodoli


2:菜子(Nako)



動物をモチーフに、青で様々な世界観を表現されている菜子さん。
今回出展いただいている3点は、青の中でも様々な色味に挑戦されています。
右側に記載されたカラーパターンを見ると、色の名前も細かく記されており、青にも様々な種類が存在することがわかります。
水彩で美しく描かれた動物たちはどこかファンタジックで、幻想的な世界に棲まう神秘的な生き物のよう。
それぞれ異なる青の物語に次々と誘われていくようです。

Twitter:@nh7kr5t___


3:和魚



日本画絵具や色鉛筆で描かれたみずみずしい青の世界が広がる、和魚さんの作品群。
大空に浮かんでいるような、大海の中を漂っているかのような。
画面の中では、風(または波)が大きく吹きすさび、疾走感のある壮大な青の世界に引き込まれます。
また、紫陽花の丁寧で細やかな描写など、青の中でも静と動が対照的に、そして美しく表現されており、見ているだけでとても涼やかな気持ちにさせてくれます。
いよいよやってくる夏にぴったりの作品群です。

Twitter:@wazakana_02


4:りれか



美しいマーブリングで独自の青の世界を展開されているりれかさん。
これまでも様々な青の表現を行っていらっしゃいますが、宇宙のような、深海のような、如何様のモチーフにも捉えることのできる抽象表現がとても美しい作品が並びます。
力強く流動的に、しかしゆっくりと染み出しているようにも感じられる静と動を同時に感じられ、その混ざり合う青の印象が心を穏やかにしてくれます。
スペース一面を彩るそれぞれの青に一点一点注目してみてください。

Twitter:@rireka__


5:田中たかし



紫味のある深みのある青と、ターコイズブルーのような煌めきを放つ青がとても印象的な田中たかしさんの作品。
向かって左の作品は金属感のある画材を使用し、角度によって色味が変わる不思議な印象を醸しています。
雲の中に吸い込まれていくようにも見える不思議なイメージは、色のコントラストによってより深みを増し、時間を忘れて見入ってしまいます。
是非、間近でじっくりと鑑賞されてみてください。



6:田中巳桃



中国画をメインに作品を制作されている田中巳桃さんは、4点の小作品を出展中。
ぼんやりと開かれた瞳と、少しアンニュイな雰囲気が漂う口元。
その瞳と髪に差し込まれた青がじんわりと滲み、それぞれの人物の静かなる意志が感じられるようです。
水墨画のようなじんわりとした滲みや、少しマットな配色、角度によって上品に光る画材など、じっくり鑑賞すると細部までこだわりが感じられ、すっと背筋が整っていきます。

Twitter:@magurototuna3




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