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カメラ係 『きおくにじむ』


カメラ係 『きおくにじむ』
2021.5.1-2021.5.3
[WEST 2-B]

この一年、生活における活動が制限されている中で、これまでのご自身の作品を見返したというカメラ係さん。
本展では過去に撮影された作品を中心に構成され、滲んでいく記憶の儚さが感じられる展示となっています。
一部となりますが展示の模様をご紹介いたします。




カメラ係さんは、ご覧の通り青を基調とした写真作品を一貫して制作されています。
これらの作品は、なんと全てシャッターを切った後データの加工は一切行われておらず、カメラの設定内で青の世界を作り出されています。
深い青から薄く淡い青まで、撮影された時期によってその青は違う表情を見せているのだそう。


カメラ係さんが大切にされている「記憶」というテーマ性は、この美しいぼかしの表現に特に表れています。
こちらの作品は、現在までにぼかしの表現に繋がるきっかけとなった作品なのだそうで、光に溶けていくような画面の表情がとても美しく、幻想的。
非日常のような、夢の中のような世界観にグッと引き込まれます。


こちらはぼんやりと滲むようなぼかし表現が印象的な作品です。
よく見ると女性のシルエットを囲むように、紫や水色などの色が発色しており、まるで油絵を見ているような不思議な感覚に襲われます。
そして様々な青がグラデーションのように美しく混じり合い、その巧みな表現に驚きます。


そして入り口には真っ赤なガーベラが。
ぽつりと彩られた赤が映え、青の世界の中にスパイスが加えられています。
花びらの部分のみ、比較的くっきりと焦点が当てられており、作品の奥行きと儚さのようなものが同時に感じられます。
滲みゆく記憶の世界にパッと花が添えられ、よりその世界観にグッと引き寄せられますね。


内側に開いている扉を閉じると思わぬ仕掛けが…?
カメラ係さんは7月にも当館で個展を開催予定です!
次回の展示の際に展開される次なる青が予告編として展示されています。
こちらも是非覗き見されてみてくださいね。

記憶にまつわる青の世界。
記憶のどこかになんとなく眠っている、そんなぼんやりとした世界の中でじっくりとまどろんでみてはいかがでしょうか。

本展は5/3(月・祝)まで。

Twitter:@cameragakari

<スペース詳細はこちら>

[WEST 2-B]

staff kome