すずきちひろ 『ドローイング展』
2020.2.1 - 2020.2.7
[ WEST 1-A ]
美術大学で絵画を専攻しているというすずきちひろさん。今回は実際に足を運び、現地で制作を行なったドローイングを中心に展示されています。それでは、作品をご紹介します。
先ずは自己紹介として水彩で描かれた自画像が展示されています。お出迎えしてくれたようで嬉しく感じます。同じ自画像でも、髪型や眼鏡によって雰囲気が変わりますね。
こちらは山梨県の清里へ学校行事で行かれた際に制作したドローイングです。山や川などの大自然がパノラマで描かれた作品。見ていてとても気持ちが良いです。空気の層が重なり遠くの景色が薄くなっていく模様が美しく、清里の自然豊かな景色が鮮明にイメージできます。風の音や川の音、動物の鳴き声を聞きながら描いたそうです
こちらの油彩で描かれた神社は、京都府伏見区の山の中にある「大岩神社」。観光地としてはあまり知られてはいないようなのですが、日本画家の「堂本印象」がデザインした鳥居がある穴場スポットなのだそうです。石柱には細かく植物や武人が彫刻され、とても不思議な雰囲気を感じる神社です。
こちらの大岩神社は、ペン画によって制作されています。油彩とはまた違った印象で描かれており、ペン画の筆跡が長い歴史を刻んでいるかのように感じられます。神秘的な力を持った作品です。
こちらのドローイング群は、「ドゥブロフカ劇場」を描いた作品。「ドゥブロフカ劇場占拠」を題材とした作品を制作するために手掛けたものなのだそうです。劇場自体の壮大さに加えて重々しい雰囲気と緊張感も表現されています。
これらの動物作品は、動物園やふれあいパークへ行かれた際に制作したドローイングとのことで、動物たちの表情が豊かに描かれています。また、幻想的なイメージも合わさった美しい作品となっています。魔法が使える世界に入り込んだかのようで、青の色彩も透明感が綺麗です。
すずきさんは、対象に真っ直ぐ向き合い作品を制作されているため、その場へ行ったことがあるかのような鮮明なイメージと魅力を鑑賞者に伝えてくれます。ドローイングの線も生き生きとした線が走っているので、近くでも鑑賞したくなる作品です。
スペース詳細▽
[ WEST 1-A ]
Staff Chi