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武蔵野美術大学・パリ国立高等美術学校有志『Coordinator, Japanese and French Artists" Esprit es-tu la ? 』

武蔵野美術大学・パリ国立高等美術学校有志
『Coordinator, Japanese and French Artists" Esprit es-tu la ? 』
2018.9.7 - 2018.9.9
space : 101,201,202,203,204


"Esprit es-tu la ?"=「そこに霊がいるか?そこに精神があるか?」
フランスと日本の美術作家たち / 日・仏大学美術交流展
Philippe Bennequin氏コーディネイトによる大規模な作品展が開催されました!
このブログでは101で展示された作品の一部をダイジェストで紹介します。


Manon Jacob《Floating landscapes(漂う風景)》

水や自然の風景、霧、風、明確と不明確の間にある不確かな状態、そういったものをテーマとして制作を行うManon Jacobさん。その場所に宿る精神や、おぼろげにしか見えないもの、私たちを取り巻く関わりあるものを、画面の中に捉えたいと考えているそう。
霧や風といった自然を象徴するものが淡いタッチで描かれ静かに揺れている様は、おぼろげだけれどもそこに宿る精神が確かに存在しているのだと、気づかせてくれる。

久松温子《Work21》《Work 01》《Work 14》(左から)

こちらはレースをモチーフに油彩を描く久松温子さんの展示エリア。
人間の強い記憶や感情は見ることはできないけれど、時間が経っても空気の振動のような形で残り続けると久松さんは考えるそう。久松さんの重要なテーマの一つは時間であり、もう一つはかつて存在していた人間の記憶の痕跡。
古いレースや織物は長い時間と多くの記憶を持っており、使用の間に出来たひっかけや破れやシミは、かつて使用した人間が存在した確かな証でもあり、その制作には膨大な時間と地道な工程を必要とする。
使用した主人と共に積もった体験や感情が再び織り込まれ、少しずつそれぞれの新しい個性を持った生物へと変化する様子を想像するのはとても興味深い。

BENNEQUIN Philippe《Mise en lumiere - Experience manifeste(照明、現れる経験)》

こちらはBENNEQUIN Philippeさんの展示エリア。ペインティングやモジュール制作、コラージュといった様々な方法で時間や季節の循環、時間のリズムを観察、制作されています。モジュール制作では物質性の象徴として立方体を、精神性の象徴としての球体を組み合わせ、エネルギーを平面と断面とによって多面的に捉えています。作品をさらに新しく再考していくため対象を撮影し、そこからさらに主観的な表現として作品の制作を行われています。

Liu Mengpei《Ville(町Ⅱ)》

中国の安徽省にて1991年に生まれたLiu Mengpeiさんは、いつも風景に惹きつけられ、その中で制作したいと思っていたそう。渡仏したことや、グルノーブルの山々を見たことによって、様々なことが思い起こされたそう。幼少期を過ごした地域の山々や、最も若い頃に絵を描いていた経験、墨汁への好み、山水画への関心、伝統的な東洋美術を近代化させた吴冠中の作品を前にした時の感動、オキーフやホックニーの作品などとの出会い。。
Liu Mengpeiさんはこれらの感情を表現するため、過去の思い出を含めた自らの周囲、風景を、油彩画を薄め墨汁のように流れやすくして使用しながら、描き始めます。
筆跡、筆のエネルギーを使って、ぼんやりとしたイメージに仕上げるために希薄液を使うなどして、谷や山から受ける印象、リズム、メロディーを画面に刻んでいます。


以上、展示作品の一部をピックアップしてご紹介しました。
展示は本日が最終日。17:30までの開催となります。
ご来館お待ちしております。



パリ国立高等美術学校
http://www.beauxartsparis.fr/fr/

武蔵野美術学校
http://www.musabi.ac.jp/

Philippe Bennequin
http://www.philippebennequin.fr


>> 展示スペースの詳細はコチラから