明治学院大学写真部
『卒展』
2018.2.20-2018.2.25
at EAST 201, 202, 203
『卒展』と聞くとあぁ今年もこの季節がやって来たなとしみじみ感じますね。
学生生活の集大成の展示は、それゆえどの作品も気合いが入ったものばかり。
毎年本当に個性溢れる作品が集まる明治学院大学写真部の『卒展』が始まりました。
例年通りだと201、202のスペースを使って行われている明治学院大学写真部の『卒展』。
今年は203を加えた3スペースに渡って大々的に行われています。
搬入日には丸一日時間をかけてレイアウトを決める徹底ぶり。
構図や個々人の作品構成、カラーかモノクロかなどなどバランスを考えて配置を決めているそうです。
これだけ多くの人数が集まるのに、あくまでも全体の構成を考え一つの展示としてしっかりと完成させています。ちなみに今回の展示は卒業生20人前後、在校生が15人前後の合計35人ほどが参加されています。
山口 亮祐『予感』
さてそれぞれの作品を少し紹介します。
組写真としてとてもよく均整が取れた作品だと思いました。
見せ過ぎず、かといって足りないということもない。絶妙なバランスです。
じっとその時を待つ撮影者を横からの視点で捉えている写真。
一つ目の写真ではここがどのような場所か全体像を説明し、二つ目に被写体の表情に迫る、そして最後に彼が見据える先の風景が映し出されている。
写真全体が醸し出す雰囲気もさることながら、はじめの2カットのなだらかな山の曲線がフレームを横切る構図、最後のカットの水平線や空と陸のバランスなど、一つひとつが一枚絵としてもとても説得力のある作品です。
佐野 裕哉『Shane of The Street』
ストリートスナップ好きにはたまらない作品ですね〜。
組写真といえば組写真なのですが、この作品については是非ブックも併せて見てみて下さい。
壁面に展示されているのはブックの中からセレクトされたカット。
バランスが重視されている様子ですが、よく見てみると両サイドの作品のレイアウトが左右対称になっているということが分かると思います。
左側右上のバスが三台並んだ写真は右側左上の赤いコーンが並んだ写真と対になっていますね。ただ良いカットを並べただけではなくそんな仕掛けに着目してみると面白いです。
こちらがブック。
めっちゃボリュームあります。100ページほどに両面印刷、1ページ2カットずつと考えると膨大な写真が収録されています。
春夏・秋冬とざっくりとした時系列順で構成はとてもシンプルなのですが、『Shane of The Street』とタイトル通り、街に溢れるあらゆる光を収集した写真集で、街を捉える視点もときに繊細でときに鋭い。これだけの写真を掲載するには多分1000や2000じゃきかないくらい膨大なカットが必要なわけで、本当に写真が好きで楽しんでるということが分かります。全部見るのに結構な時間をかけました。
続いて203のスペース。
下級生の作品も多く展示されています。
遊び心のある作品です。
こういった写真の見せ方は展示ならではですね。
右の三列まで、上下に並ぶ写真は一見同じカットに見えるけど別カットになってますね。
リズムが合って軽快なポートレート作品です。光の捉え方も爽やか。
右から左へ見ていくと最後には二つの写真が繋がるという仕掛けがおもしろい
本当はもっと紹介したい作品があるのですが、あとはぜひ直接足を運んでご覧ください。
全力の作品がならんでいます。展示は2/25(日)まで開催中です。
明治学院大学写真部
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【出展スペース:EAST 201】
DF STAFF isaka