駒澤大学写真美術部 KNAP 『写ルンです展』
2016.12.10 - 2016.12.12
EAST : 301 SPACE
今年10月、弊廊でも使い捨てカメラにフォーカスした
企画展【使い捨てカメラ展】を開催致しましたが、
本展の主役は、使い捨てカメラの機種の中でもメジャーな「写ルンです」!
展示作品の多くは、一般的な写真のサイズ「L判」
89 × 127 ミリ 、その僅かな面積に切り取られた風景を、
各カメラマンが複数枚用いて、作品を構成します。
「AKI.」寒川 朋子
秋(あき)という単語を英語に置き換えただけで、
季節が抽象化された印象を受けます。
単に違う「あき」を示す可能性が開けたからかもしれません。
小さな風景写真の集積が、
歪ながら、その瞬間の温度と空気を伝えようとする。
「雑多」鶴田 凱也
タイトルに引き摺られるとしたら、
雑多というイメージに引き摺られ、
レイアウトはテトリスを想像する。
(何らかの共通の性質を持つ写真が揃ったら...)
そんな陽気な感想を述べてしまったのも、
カメラマンの眼差しが同様のものであると察したから、
というのは言い訳になるかもしれません。
「深夜徘徊」小笠原 実紅
家猫でもない限り、彼らの住処は屋外である。
深夜徘徊とはあくまで、人間側の事情であり、
夜行性動物である彼ら側に立てば、
深夜だけど徘徊という見方は不服であるはず。
彼らのキリッとした眼差しは、
そんな人間に対し何様だと威嚇するものだと、
これも勝手に自らの事情から評価する。
うーん、不良が座り込んでいるように見えてきた。
「浅草クロニクル」篠田 千織
タイトルと写真を往復し、イメージしたのは「花屋敷」
色褪せた塗装や酸化した鉄骨、
またはそれらを再度、覆い隠す為の塗装が目につく。
(といっても撮影された場所が、花屋敷かどうかは定かではない)
ただ街を闊歩するだけでも、
らしさが堪能できるのが、浅草の良いところだと思っております。
『写ルンです』テーマだからか、
妙にセンチメンタルな気分になりながら鑑賞しました。
駒澤大学写真美術部 KNAP 『写ルンです展』
2016.12.10 - 2016.12.12
EAST : 301 SPACE