" 目の前に浮かんだ残像を
メモ書きのように自由に描きとめたものの
ひとり発表会です "
-コンセプト文より抜粋-
ナレノハテン 初個展
しゃがんで見る高さの作品から
背伸びしてギリギリ届く作品も
そして作品が置かれていない空白も
楽しんで、見る、ことができる。
とても不思議な光景。
「目の前に浮かぶ残像」を
言葉通りに捉えるならば
光のしっぽのようなものなのかもしれない。
確かに居た その証拠や名残、香りみたいなものは
既に過ぎ去ってしまった今でも、
愛おしく、残っている。
残像は、対象の輪郭を正確に捉えることはできない。
だとすれば描かれた情景の全てが
変化した後のものだと考える。
感覚で方向を推理することはできても
どうしても正解を引き抜くことはできない。
だから、夢の様に
彼等やこれらがあるがままを眺めて、
それに対する素直な気持ちの向きを
見つめてみよう。
簡単、ポジティブやネガティブ。
嬉しい、悲しい、奇妙、怒り。
写った作品を眺める度に想いや、それを形作る言葉は変わるはず。
だけど、その動き回る想いこそが、
作品によって働きかけられたもの。
飲み込みにくいものは、
身体に合うと、なかなか抜けられない。
皆さん、何か覚えがあるでしょう。
自分の内側で起こる反応を覗き込ませる 初個展
次は是非、残像から作者自身が何を見出すか、知りたい。
(ぱんだ)