許華
『 いつか私がいなくなっても展 』
2022/10/31 - 11/03
[ EAST 302 ]
美しい青暗い世界に迷い込んだ。
無限に続きそうなその世界は、作家さんの世界であり、居場所である。
「透碧」と名付けれられたその場所は、作家許華さんの世界だ。
そっとお邪魔する彼女の世界。
まるで夜空のような、深海のような、青く暗い世界に圧倒されます。
『いつか私がいなくなっても』と名付けられたこの展示。
存在や在処というワードがテーマになっており、作家さんが思い描く自身の居場所を見ることができます。
キャプションにある「いつか世界から私がいなくなっても、私は透碧の中にあり続ける。」
という言葉がかなり印象的でした。
透碧という場所は、場所でありながらいつしか許華さん自身になっていくような。そんな世界であると感じました。
作品の一部は情景描写で、その場所に実際行ったり、見たりしたことはなく、イメージとして見えた場所を描いているそう。
一方抽象的な作品は心情、心の中のぐちゃぐちゃで形とならないものを表現されているそうです。
青がかなり印象的な作品たち。
ただ青と一括りでは表すことのできないほど、いろんな濃淡やたくさんの種類の青を使って作品を作られています。
作品のほとんどは描きながら徐々に完成形が見えてくるものがほとんどで、最初からイメージをして制作するものは少ないそう。
青という色には不思議な力があるようで、DFGの出展者の方で青を基調とした作品を制作されている方はかなり多い印象。
許華さんがもともと青に惹かれたという理由に明確なものはなく、自然に惹かれていったそう。許華さんに作品のお話ししていただとき、特に大きな理由がなかったり自然と描かれているものが多く、直感を大切にされていらっしゃるんだなと感じました。
空や海など、青色に囲まれて生活している私たちにとって、青はなにかを与えてくれる色なのかもしれません。
みなさんは青という色にはどんな印象がありますでしょか?
展示は11/3までです。
<スペース詳細はこちら>