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日本画三年有志 『first』



日本画三年有志
『first』
2021.4.20-2021.4.26
at WEST 1-G

多摩美術大学日本画専攻の3年生有志によるグループ展が開催中。
小作品を中心に、さまざまなモチーフを扱った日本画作品が数多く並んでいます。



多摩美術大学の日本画専攻に在籍する5名からなるグループ展『first』。
この展示が初めての学外ギャラリーでの展示ということから、このようなタイトルが付けられました。

こちらは笹木花香さんの作品。
日本画らしい質感とシャビーな色彩感覚が印象的が並んでいます。
「風がきこえる」というタイトルの作品ですが、風の吹く音を女性の髪、背景の草木が揺れる様子から表現した繊細な作品です。




マツシタユキハ。さんは、「静の寿命」、「ただそこにある」など、小さな区画に小作品が標本のように並んでいます。

技法としては日本画ですが、旧来の日本画像に囚われないモチーフ選びが新鮮。
クリームソーダを描いた作品の透明感や泡のたつ表現も瑞々しく、原画の質感を生で感じて頂きたい作品です。




何気ない風景や自然をモチーフにした作品を出展している雨下 乃絵さんの作品。
今回の展示では、作品を描くために奥多摩方面まで取材に出かけたのだそう。

こちらは「家路」という作品。
家路の途中で見かけた風景を描いたものなのか、それとも絵の中の鳥自身が帰路につくところなのか、タイトルからだけでもいろいろな想像が膨らむ私的な作品です。

夕刻のグラデーションの表現もとても繊細で、郷愁に駆られます。




鶴田 慧さんも自然の風景を描いていますが、山や川、海などスケールの大きいモチーフの作品が並んでいます。

「ささやき」という作品は、山の茂みから覗く川の上流を描いた作品。
先ほどの笹木花香さんと同様、耳をすませばその音が聞こえてきそうな、静謐さを湛えた作品です。




色彩鮮やかな花の静物画を中心に作品を描いた武藤 礼奈さん。
こちらの2点の作品は、昼下がりの柔らかい自然光が入ってくる窓際の雰囲気にぴったりな作品です。

今回の展示では小作品を中心に作品を展示するというテーマがあったのだそう。
こちらの2点も0号ほどのサイズで、モチーフも相まって生活の中にあるような親しみやすさを感じます。


初めての学外展ということに加え、普段学校で描いているような大きいサイズの作品とは違い、小作品のみという難しさもあったとのことですが、5名が5名とも個性の溢れる作品を展示されています。
日本画は特に、その質感は原画で見ないと感じられない部分もあるので、ぜひ足をお運びください。

展示は4/26(月)まで開催中です。


<スペース詳細はこちら>

staff isaka