福井智恵美 柏山 芽衣 『親しい道づれ』
2021.4.9 - 2021.4.11
2021.4.16 - 2021.4.18
[ WEST 1-A ]
東京藝術大学絵画科日本画専攻学部3年生のお二人による展示が開催しております。日本画特有の荒い粒子の表情や渋く光る色彩を用いて描かれた多数の作品が部屋全体に展示されています。一部の作品ではありますがご紹介いたします。
静かに流れる時間の中で過ごしているような、ふわっとした世界に誘われる作品群。曖昧な記憶と共に現在の自分自身と向き合って前進していく、人間らしい生き方と人生の尊さを感じることができます。
柏山 芽衣
柏山さんの作品は、物語のワンシーンを切り取ったような詩的な美しさがあります。青々と茂る草木の中で純白な天使たちが手を取り合う様子は、夢の世界でありながら遠い記憶のような不思議な感覚を覚えます。
植物が生い茂る空間にひっそり姿を表す白い存在。布に包まれ外の世界を遮断しているかのようです。植物の生気も強弱が不明な曖昧さ。冷たい空気が漂っているようなこの世界に踏み込むには、相当な覚悟が必要かもしれません。
twitter:https://twitter.com/ksb_lennox
福井智恵美
福井さんの作品には、人物の周囲に多くの物が置かれています。華やかな装飾にも思えますが、なぜか表面的なものではなく奥深さを感じることができます。それはきっと、各物に込められた想いや歴史が滲み出ており、鑑賞者が自然と感じ取れるからなのではないかと考えます。
寂しげな表情を見せる二人とは対照的に光輝く結晶や宝石。きっと心配なことがあるのでしょう。もしかするとこの結晶は、彼女たちの美しくももろい心もしくは心配事を視覚化した表現なのかもしれません。
instagram:https://www.instagram.com/chiccyan29/
お二人とも今回の展示作品を含めた画集を販売しております。作品にはそれぞれ詩も綴られているので、作者の想いを絵と言葉から感じ取っていただけます。
展示は2週の週末に分けて開催されますので、今回お越しいただけなかった方も観る機会はまだございますよ。
<スペース詳細はこちら>
[ WEST 1-A ]
staff:Chi