DESIGN FESTA GALLERY BLOG: AIOPIMUCHI 『Gallery Nightmare』

主に「心の中の怪物」を主題とした鉛筆画を描かれるAIOPIMUCHIさん。

AIOPIMUCHIさんの描かれる人物たちの悪夢を覗いているような、ダークな世界に引き込まれていきます。

鉛筆で描かれたモノクロの作品とゴールドの額がゴシックな印象。
描かれた作品1点1点は、物語の一場面のようです。

息を呑んでジッと見つめてしまうほど、丁寧に繊細に流れる線の美しさに見惚れます。
髪や睫毛の綺麗な線の細さ、滑らかで陶器のような肌、光と影がはっきりと分かる色のグラデーションや強弱の付け方、どの部分を観ても鉛筆でここまでの表現が出来るのかと驚かずにはいられません。

こちらの壁面には人物が3人並び、肖像画のように見えます。
こちらを見据える視線に目が離せなくなりそう。

どの人物も人形のように美しい顔立ちをしています。
しかし、目元や口元の僅かな表情の違いから、優しそうであったり、悲しんでいるようだったり、その人間味のある表情にどこか親近感も感じられます。

バラの花びらで出来たスカート、そこから生える脚。
脚はそれぞれ違うデザインのハイソックスや靴を履いています。ゴシックなレースやフリル、リボンが細かく描かれ、その描写力や足元だけで見たコーディネートから、AIOPIMUCHIさんのファッションセンスがうかがえます。

中には足の先が無く、大地から生えたような、または大地に引きずり込まれていくような描写も。やはり「おしゃれで素敵」だけでなく、そこに不思議なものやどことなく奇妙なものを組み込むのはAIOPIMUCHIさんならではです。

泣いている少女に、優しい微笑みでバラを差し出す女性の姿。
女性には背後から剣が刺さり、少女を守っているのでしょうか。残酷ですが、それ以上に優しさや愛に溢れた作品です。

ポストカードをはじめとしたグッズの販売もございます。展示中されている作品のポストカードもございますので、お気に入りの作品は是非お手に取ってみてください。

展示は4/11（日）まで。

[使用スペース WESTアートコーナー]

staff Hiyori

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