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98 『小市民展』


98 『小市民展』
2020.3.27-2020.3.29
[WEST 1-F]

「自分たちは小市民である」
小市民として生きる私たちの日常は、案外ゆっくりとしていて心地よいものにも感じます。
桑沢デザイン研究所で学びを共にする3名。
さらりとした風通しの良い展示空間は、明るい昼下がりの日常風景を想起させます。

サヅカマリ


「清潔な色彩で日々の出来事の中から特異な面白さ、恐怖感などにピントに合わせる」写真を展示されているサヅカマリさん。
キャプションの通り、瑞瑞しい色彩を放つ作品は、日常と非日常の間を行き来するような、不思議な印象を放ちます。


窓が開いていたり、柱にケーブルが絡まっていたり。
生活感を排除しているようにも感じられる作品の中には、かすかに人の動きや営みが生まれているようにも感じられます。
日常の中に紛れ込んだその「特異性」のシュールさは、鑑賞者に新しい視点を与えてくれるよう。

ハラダアイコ


本展に向けてシルクスクリーンを学ばれたというハラダアイコさん。
独特のグラデーションで描かれたCDとイヤフォンを装着した女性のイラストが規則正しく、(あるいはまばらに)散りばめられています。
同じイメージが様々な組み合わせのカラーリングでまとめられているのも、版の面白さ。
一見デジタルで描かれたようにも見えますが、アナログの手法で制作されていることに制作の醍醐味を感じます。


同じイラストで制作されたロングTシャツも!
春にぴったりな、さらりと着こなせる涼やかなアイテムとなっております。
こちらもインクジェット印刷とシルクスクリーンで一つ一つ手作りされておりますよ!

コヅチユカ


華奢で繊細な線で描かれたペン画は、なめらかに画面の上を流れます。
コヅチユカさんの描かれるポートレートは少しアンニュイなイメージでありながら、その人物がどのような性格なのか、どのような感情なのか、あらゆる想像を膨らませてくれます。
美しいだけではない、その自然体な表情や佇まいは、あなたの目にどのように映るでしょうか。


《わるい報せ》と題されたこちらの作品は、海外のスクールでよく見られる集合写真のようにも。
近づいてじっくり鑑賞すると、具体的な表情は描かれていないものの、それぞれの関係性や個性がじわじわと滲み出てくるよう。
この人物はこの子と仲がいいのかな?もしくは悪いのかな?この子はこういうタイプだな。などなど、ストーリー性も感じられます。

同い年の同期3人が思い思いに描く小市民としての営み(日常)。
静かに、ただそこに佇んでいるような凪いだ空間は、ざわついた心を優しく鎮めてくれるようでした。
それぞれ物販もご用意されているようですので、じっくりご鑑賞くださいませ。

本展は3/29(日)まで。

<スペース詳細はこちら>

[WEST 1-F]

staff kome