KnitLisa
『KnitLisa実験室 創造と解体 冬の陣』
2018.12.18-2018.12.20
at WEST 1-C
この展示が始まるといよいよ冬本番。
今年もKnitLisaさんによるニット作品の展示、実演会が始まりました!
ニット作品を気軽に楽しめるアートとして広く認知してもらおうと活動を続けるLisaさん。
ここ最近の展示では「実験室」と銘打ち、「ニット」という既成概念にとらわれない数々の”実験”を展示にて行なっています。
スペースに入りすぐ目に入るのはこちらの写真の針山。
普段縫い物をする人にとっては実用的な作品ですが、そうでなくてもインテリアとしてお部屋を彩ってくれるアイテムですね。
素材となる糸を実際に紡ぐところから制作が始まるLisaさんの作品は、その工程も含めまさしくアート作品と言えます。またデザインフェスタギャラリーのようないわゆる「アートギャラリー」で作品を発表する理由も、「アートとしてのニット作品」をもっといろんな人に知ってもらいたいという信念から。
そういった経緯もあって、Lisaさんの作品は実用的な側面はもちろん、鮮やかな色彩はこうやってディスプレイするだけでも十分に「作品」としての存在感があります。一つひとつに与えられたタイトルについても、とてもアート的。実用面ではなくあくまで色や形、美しさを表現するにふさわしい名前が付されています。
写真を見ただけでは何なのかわからないこちら。
実はこれが今回の「実験」の一部です。
自宅近くの手芸店で見つけたフェルトテープを編み上げて組んだもので、用途は決まっていないようですが、タペストリーとして飾っても映えそうですよね。
これが、、、
こちらの伏線。
ニットを始める以前は日本画家として展示活動をしていたというLisaさん。
とある理由で日本画はやめてしまったそうなのですが、こちらはその当時の作品。
日本画の土台部分であるパネルの引き取り手が最近見つかり、ペラで残ってしまった絵の部分をこの写真のように切り刻み、編み込んでいます。解体とからの再構築、これが今回の展示のメインテーマとなる「実験」です。
ニットも同様、絵についても一般的に出来たものを「解体」するということはなかなかしません。ですがなかなかしないからこそ思い切って壊すことで、新しいものが生まれるのではないか、そんな「実験」を繰り返し、常に新しい何かを模索してできたものがLisaさんの作品なのです。
完成された作品だけでなく、そこに至る過程も見えてくれば、より作品に対する親しみも湧いてきます。今回の展示を通してそんなLisaさんの思いが伝わってくるような気がしました。
展示は12/20(木)まで開催中です。
KnitLisa
http://tre.chiaia.net/
【出展スペース:WEST 1-C】