村野 万奈 ・内田 久美子
『サイボー(グ)展』
2018.8.2 - 2018.8.8
[WEST 1-A]
現在、村野万奈さん、内田久美子さんの展示『サイボー(グ)展』が開催されています。
個とはなんなのか、社会においての人の存在意義とは何かを問いかけます。
自分自身、あるいは人々の心の深淵を見つめる彼女たちの作品をご高覧ください。
こちらは内田久美子さんの作品。
彼女の記憶の断片を集めたような集合体の作品、そこには生きることのもどかしさや自分自身への問答と葛藤などが、文字や体の一部を描写した絵画で表現され、散りばめられています。
また証明写真を描写した絵画の下には”大量消費・大量生産”の文字、そして飲食店のアルバイトの店員をサイボーグのようだと評する散文、それらは学校や会社という箱に囚われた私たち人間の生き様を冷静に、鋭く抉り出し、鑑賞者へ自己の対話を促します。
最後に村野さんの作品。
顔を四角で隠された人々、人間の個性がもっとも現れる顔を隠す意味とはなんでしょうか?彼女は展示内でこう語っています。「私たちは四角の空間に暮らしている。しかしそこに暮らしていると三角の構図ができる。三角ができあがるまえに私は四角で顔を隠す」
三角とは人間関係、いわゆるカーストを示します。彼女は四角で人々の顔を隠し、あえて個をなくすことで社会的構図を形成することを避け、個を守るのです。
今回、村野さんと内田さんの作品を見て、当たり前のことに対して思考することを改めて意識させられました。鋭く刺さる二人の作品は必見です。
会期は明日8日まで、どうぞお越しください。
--出展者情報--
村野 万奈
https://twitter.com/watasidawayo
内田 久美子
https://twitter.com/KmkUcd/likes
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staff minako