『ちいさな5人企画グループ展 "めぐる"』

平沼 みなみ

『ちいさな5人企画グループ展 "めぐる"』
グッピーリバー・サラバンド
池田 晶帆 / 永井 咲希 / 平沼 みなみ / 安田 くるみ / 吉田 礼央
2018.8.8-2018.8.12
at EAST 102

武蔵野美術大学工業デザイン科の5人によるグループ展。
それぞれ専攻は別々で、表現方法も異なりますが、不思議と各々の作品が共鳴する空間が広がっています。

冒頭の写真は平沼みなみさんの展示スペースに置かれているスケッチブック。
ほぼ毎日一作品描かれているスケッチブックが7冊あり、メモのような軽快さで、写真にあるように心象風景を写したような小作品が1ページごとに並んでいます。

壁面には人物のスケッチが横一列に、上段にはスケッチブックに描かれているような絵画作品がランダムに展示されています。こうやって並べられた作品を眺めていると、映画の8ミリで日常をコマ送りで見ていくような感覚になります。




前回は真冬の2月に行われた『ちいさな5人展』。
今度は真夏ということで、ベースとなるテーマも夏らしいものとなっているようです。

5人は学科は同じものの専攻は別々。得意としている分野も違っています。
それでも一つの空間としてまとまっていて、大変心地のいい展示空間となっています。




全体として清涼感のある作品が揃う本展示。
こちらは永井 咲希さんの展示区画です。

オリジナルのアクセサリー・雑貨ブランドを個人で展開する永井さんのスペースには
いろんな種類の作品が並んでいます。
生活の中に自然と溶け込むものだったり、身につけるものだったり、作品を作ったその先を意識して制作をしているのだなーということが分かります。写真に写っている以外にもたくさんの作品があるので、ぜひ見にきてください。




ギャラリースペースというよりも誰かの部屋におじゃましたような雰囲気のある池田晶帆さんのスペース。ここだけでしっかりと自分の世界を作り込んでいる印象です。

今回の展示の作品でも一際涼しげに感じたのがこの一帯でした。
さりげなく添えられている花だったり、まっ透明なガラス花器が平面作品の青々しさを一層引き立てていて、単体で見るよりもより美しく映えているような気がします。展示において「作品の見せ方」というものが重要な要素だということがとてもよく分かります。




続いて吉田 礼央さんはイラストや詩で構成される展示スペースを展開。
一つの作品にフォーカスするというよりは、こちらも全体として一つのテーマを形作っているという印象です。

「定義とは何か」という問いから作品制作に取り組んできたという吉田さん。
客体の集まりとしての主体、集合知から見出される真理「とされているもの」、「定義」とは誰かが決めたものではなく、じつはその存在自体が揺らぎのあるものと考えることができます。そもそも「定義の定義は何?」と考え始めてしまえば永久に答えは出ません。

そんなつかみどころがない「定義」が内包する自己矛盾だったり不完全さや揺らぎを不完全なも受け入れ、表現しようという試みがこの作品です。




最後に染物と革小物雑貨などを出展しているこちら、安田くるみさんの区画。
スペースに入ってすぐに陳列してあるので、なんだかそういうお店に入ったような感覚になりますね。

学校で手染めをしたトートバッグやサコッシュなど、普段使いしやすいものばかりで値段も手頃。手仕事で作られたたった一つの作品を気軽に身につけることができます。作品のディスプレイの仕方だったりラックに電飾をあしらっていたり、こちらも見せ方がしっかり考えられています。実際にk手にとって見ることができるので、会場にお越しの際はぜひ。


初日はあいにく大荒れの天気でしたが、台風一過の本日はギターを持ち込んで演奏したり、穏やかな時間が流れていました。

作品を見るだけでなく、手にとって感じてみることのできる展示です。
ぜひお立ち寄りください。

池田晶帆(https://twitter.com/ssuicide_bbb)
永井咲希(https://twitter.com/ssksk__2206)
平沼みなみ(https://twitter.com/saldebaran456228)
安田くるみ(https://twitter.com/skurumy0081)
吉田礼央(https://twitter.com/sQcue9)

>>> 展示スペースの詳細はコチラ
staff isaka