國學院大學 Ⅰ部写真部 『春季写真展』



國學院大學 Ⅰ部写真部 『春季写真展』
2017.2.23 - 2017.2.28
EAST : 301,302 SPACE

五感で切り取る、世界の一瞬――そしてその瞬間光る、一人ひとりの個性。
私たちは写真展にテーマを設けていません。
そのため、展示されている作品には部員それぞれの感性があらわれています。
また、4年生の出展はこれが最後になります。
今回もさまざまな作品が出揃いました。どうぞごゆっくり、お楽しみください。



まずは EAST : 301 SPACE をご紹介します。


「迷っちゃった」ニハチ
撮影場所:中野


夕闇に沈んだ中の街は、店の明かりによって、
日中とは違った賑わいを見せてくれます。
そんな写真の中に、半透明状態で制服姿の少女が描かれています。

街行く人々は彼女に気付いていない様子で、
彼女は一人を満喫できているともいえるし、
誰も彼女に気付けない、亡霊みたいな存在かもしれない。
だとすれば猫も、同様か。


「1月中旬」長谷川 滋子、北澤 紫野


この冬一番の寒波と一緒に北海道へ
2人で同じカメラで同じ場所を撮りました

冷たい景色を飾られた白色の壁面からは、
より一層、寒々しい印象を受け取ってしまう。

同じカメラ、同じ場所という縛りの上で撮影された写真は、
似ているようで、ちょっと違う。
互いの主観の相違が写真を通じ、明らかになるかのように。


「いっぺん、とけてみる?」千川原 真希


香川県直島を訪れたときに見つけたオブジェだそうです。
「これが、本当にアートなのかただ置いただけなのかよくわからない。」
とご自身の意見がキャプションに綴られていました。

空き缶の側面から伸びる二本の針金は、
腕のようにぐるりと曲線。
中央部を踏みつぶされたその姿は、
島を訪れた者たちをお辞儀して迎え入れるようにも見える。
「ようこそ(ペコっ)」って。


「視点を変えて」佐野 洋平


送電線・鉄塔の大きさに、
圧倒されていた子供の頃。
実家近くの山の中に古びた鉄塔があって、
その真下から、この写真のように眺めたことがありました。

奥に奥にと視線と意識は吸い寄せられ、
果ては空に吸い込まれてしまうような錯覚にさえ陥る。
ただ、視点を変えただけだというのに。

続いて、EAST : 302 SPACE をご紹介します。


「在りし日」長谷川 滋子


賑わいが見えるようでした。

10年、20年前くらいには、
確かに賑わっていたのだろう。
管理者がいなくなると、人がいなくなると、
建物は驚くほど早く劣化していくものです。

もう必要とされなくなったのか、
それとも、また何時か日の目を見るのか。
恐らく、長谷川さんは前者。私も前者だ。


「のこしかた」谷口 蒼


撮影されたのは「航空自衛隊入間基地」の航空祭の様子。
航空ショーの様子を記録におさめようと、
スマートフォン、デジタルカメラを取り出す人々。

中には手には何も機材を持たず、
飛行機の軌跡をただただ、目で追う方もいる。

残し方は後の活用法を考慮し、選択されるものだが、
容易に記録する手段を得た私達は、
普段、何を何のために記録しようと心がけているだろうか。


「空を映して」中島 舞胡


ぱっと見て、3DCGのようだなと思った。
あまりにも綺麗に空を反射しているから。

元の空の方が、バックグラウンドのような立ち位置に見えて、
コピーの方により高いリアリティを感じてしまった。


「Tempo crepuscolare」黒須 悠


太陽の光に照らされた景色は、
時に異世界に迷い込んでしまったかのように、
幻想的な色彩に染まることがある。

私も軽々しく「この世の終わりだ」とか思い込み、
ひと時の脳内トリップを楽しむこともある。
この色彩が表現される原理は、その時々の環境に左右された、
光のスペクトル分解の結果であろうが、
それにしても、自然というものは偉大なアーティストである。


國學院大學 Ⅰ部写真部 『春季写真展』
2017.2.23 - 2017.2.28
EAST : 301,302 SPACE