I-MAGE12 わわちべち『展示会 たたりうむ』
2015.12.5 - 2015.12.6 at EAST 204
スマートフォンやPCなどのデバイスを始め、いまやわたしたちの暮らしは機械に支えられていると言っても過言ではありません。
だからこそ、突如として見舞われる機械トラブルに悩まされることも日常茶飯事。
『展示会 たたりうむ』は、そのようなトラブルを現代的な「たたり」と捉え、様々な視点から考察した実験的展示会です。
大事なデータがクラッシュしたり、作業中にフリーズを起こしたりすると、どこにもぶつけようのないイライラを抱えてしまう人も少なくないはず。
今回の展示ではそんなネガティブな感情を、視点を変えて楽しんでみようという試みのもと企画されました。
たとえばこちら。
割れたスマートフォンの紋様に着目し、アートとして考察してみたものです。
機械といえど割れ方は三者三様。雪の様な模様を描くものもあれば文字のように見えるもの、星座のように絵のように見えるものまで、見方を変えてみれば立派なアート作品のように観えてきます。
『たたりうむ』は「人と技術のこれからを問う」をテーマに活動するプロジェクト。
機械の故障や不具合などを「機械の神様(テクノロ神)が存在し、たたり(不具合やトラブルなど)を起こしている」と考えることで、ネガティブな感情をユーモアに変えるためのさまざまな提案をしています。
これはインターネットに寄せられた投稿の展示。
こうしてみると、一つひとつを偶然が生んだ芸術のように楽しむことも出来ますね。
そしてこちらはそんな割れたスマートフォンを手相のように占ってみよう!というもの。
つい先日までバキバキ割れたスマートフォンを使用していたので、試しに占ってみました。
金運上昇!
このように、機械にまつわる不運をユーモラスに楽しむためのさまざまな展示が行われています。
そしてこちら、何やら怪しげな入口が。
この奥には機械について「見るとぞっとするもの」の数々が展示されています。
冒頭の写真もこの「見るとぞっとするもの」のひとつ。Windows使いの人にはご存知、真っ青なエラー画面です。これが表示されるとほんと、絶望の淵に落とされたような気分になりますよね…。
他にも水に浸かったスマートフォンやプリントが停止したプリンターなど、日常のあちこちに散らばっている「見るとぞっとするもの」が展示されています。
最後に、来場者の方が実際に体験した機械トラブル=『たたり』を絵馬で供養できるスペース。
これまた先日、5万カットほどの画像データが吹っ飛んだわたしも供養してもらいました。データ、戻って来ないかな…。
機械って正常に動いて当たり前だと思っていたけれど、人が作ったものである以上故障や不具合もまた起きて当たり前なんですよね。
自分ではどうにも出来ない以上、その負の感情の持って行き方に苦心している現代人にとって、このようにユーモアやアートに昇華しようという試みはすごく面白いと思いました。
展示は本日で終了してしまいますが、webサイトではそういったユーモアの数々に触れることが出来ます。
アンラッキーも笑いに変えて、機械と上手に付き合っていきたいですね。
たたりうむ
http://tatarium.com/
【出展スペース:EAST 204】
DF STAFF isaka