埼玉県出身。グロテスクアート,コラージュ[ao]さん
東京都出身。道具は色々。誰かのお鼻とお臍の間を動かすつくる人[HANAko]さん
2012年度の展示会から約3年振りの二人展。
そとづら かくれんぼ(2)
WEST : 1-D にて開催中!!
そとづらにかくれた__。
そとづらをかくして__。
かくれんぼしたもの、見つけてください。
そとづらをかくして__。
かくれんぼしたもの、見つけてください。
HANAkoさんが描くのは、何者かの表情/面である。
表層に施された無骨な装飾は、
彼らのキャラクター性を間接的に表現するもの。
コンセプトを単語に置き換えてみる。
「隠れた/隠した/かくれんぼ」
それは存在しているけど、見えにくい存在。
そこを鑑賞者に想像させ、創造させたいのだ。
目元、口元など。
表情を察するにはキーとなるポイントはしっかりガード。
半分にまで押し潰されたビジュアルは、
面の下に反したものであるかもしれない。
それがミスリードであるとか、そういうことではなくて。
ヒントから答えが必ず見つかるものでもなくて。
あーだこーだ、言ってほしい、考えてほしい。
そんな欲求が見え隠れする。
そんな遊び心と「かくれんぼ」というキーワードがうまく合致する。
三年前の展示会と比較して、
HANAkoさんの描く面/表情はとても見通し難くなった。
感情の起伏は見事に面でならされている。
喜怒哀楽の全てを押しとどめてしまうほどに。
そして、押さえ込むと同時に、
感情そのものを吸収してしまうのではないかとさえ思う。
一呼吸を、深呼吸をするように、
自らの顔に当てはめてみたくなる。
三年前、彼女のことをこう呼びました。
マッドサイエンティスト、aoさんの作品です。
充分に日焼けしたかのような紙、
黒いフレームの中におさまった生き物たち。
クリエイターとも言えるし、
コレクターとも言えそうだ。
彼女は人体のパーツを分解後、
複製、再構築を行い、作品を制作する。
骨や臓器、それは決して「ありきたり」とは言えない
とてもナイーブな素材なのだけど。
こんなにも堂々と、本来と異なる用途で使われると、
清々しい。
aoさんの作品、以前に比べて、
生物達がのびのびとしている印象を受けた。
憶測でしか無いが、
時間をかけて制作に取り組むことで、
パーツ毎が持つ本来の役割や目的という
呪縛から開放されたのではないかと思う。
脳は頭部にあるべきー とか
そう、大気や重力や常識といった束縛は、
作品の内部からは取り払うことが出来る。
より自由な方法で対象を生かし、
育てることの受け入れに成功した結果ではないかと。
とても身軽になったなと思う。
余分な骨と肉が削ぎ落とされたなと思う。
佇まいが美しくなった。
複数の意味で、余裕が生まれている。
常識からは離れることが叶ったから。
本展示会では、aoさんは作品と同サイズのレプリカを販売中。
(エディション及びサイン有)
HANAkoさんは原画及びグッズ展開も有り。
部屋の片隅にある缶バッチ入りガチャも是非。
また2012年の展示会の様子は以下のURLよりご覧頂けます。
ao と HANAko 『そとづら かくれんぼ(2)』
2015.8.2 - 2015.8.7
(ぱんだ)