日本でチェック柄が禁止された、架空の未来に関する展示です。
四章で展示が構成されていて、2085年から過去を振り返り、第一章ではチェックが禁止される前の様子、第二章では禁止されていく様子、第三章ではチェック復活派と撲滅派の抗争、第四章ではチェック解禁後の様子を取り上げています。
チェック柄の服を着ていたことでいじめられ、自殺した子どもの遺書。
「絵本による反チェック教育」
チェック柄に偏見を持たせることを目的とした、絵本。
激化した抗争でけがをした、チェック柄を復活させたい勢力に属している青年たちの様子
非合法である、チェックの生産拠点が摘発された様子。
チェック柄解禁後に表れた、"Dominion Check"というスタイル。
チェック柄解禁を伝える「隔日新聞」の号外
「美術サークル」と聞くと、上手い下手はさておき美術を愛する学生がのびのびと好きなものを表現していて、制作を純粋に楽しんでいることが伝わってくる作品群を想像するのですが、この展示は全く違いました。
とにかくコンセプチュアルで、緻密。
設定自体もよく練られており、表現への落とし込み方も洗練されています。
また、真剣に作られているからこそ、「チェック柄禁止」というナンセンスな内容が笑いを誘います。
しかし、「チェック柄」を別の内容に置き換えると、これは現実に起きていることではないのか、とも思います。
例えば先程紹介した「チェックいじめ」による自殺ですが、チェック柄のシャツと同じくらい取るに足らないことでいじめらている人が現実にたくさんいるのではないでしょうか。
可笑しいのに笑えない、とても切れ味の良い展示でした。
残念ながら一昨日と昨日の二日間で終わってしまった展示であり、より多くの方とこの面白さを享受出来なかったことが悔やまれます。
三年生ということで今後何かと忙しくなってしまうかもしれませんが、彼等が今後もどこかで作り続けてくれたら、と願わずにはいられません!
DF STAFF KOZUE