生源寺 珠貴さんの、三年振り三度目の個展です。
細いペンで描かれた動物の絵が並んでいます。
こちらの絵のタイトルは、#Gavialis gangeticus。
インドガビアルというワニの学名です。
実は生源寺さんによって描かれた動物たちは皆絶滅の危機にある、もしくは絶滅した動物達なのです。
絵の一部のアップです。
カラーで描かれた部分が、赤い糸で縫い付けられています。
これは、奇形の象徴なのです。
会場内には、上に書いたような動物に関する説明はありません。
聞かれたら答えるけれど、気にしない人は自由に見て欲しいという気持ちからです。
人間が急速に生態系を破壊したことによる弊害で、絶滅に瀕する動物や奇形の動物が増えていることへの警鐘を表現しつつ、「(それを知らずに)ただ『かわいい』と言ってくれるのも嬉しい」という生源寺さんのスタンス。
あなたなら、どう感じますか?
難しいことは考えずに、まずは見て欲しい。
描かれた動物の姿や細い線による造形、色鉛筆の筆致を。
DF STAFF KOZUE