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松田崇弥 『常識展』

WEST 1-F 
2014.1.30 - 2014.1.31


常識ってなんだろう?



多くの人がこの問題に直面したことがあるはずです。
それは、年をとっていくと徐々に角が削れていくものなのかもしれません。

秩序だの、ルールだのと、社会通念に縛られ疑う気持ちを忘れてしまうと、本当に大切なものを失ってしまったとき、それにすら気付けなくなってしまう。

常識だと思っていることから私たちは何かを失っているのではないか、何か間違っているのではないか?

一般常識から外れるのではなく、あらゆる物事、事象には多面性があるということを念頭に入れてほしい。と、そういったことを目的とした展示会です。

さて、このようなコンセプトに至った経緯は、他者と自分との間に起こる「常識の距離感」の違いを感じたことから始まります。

さすがは企画構想学科ということだけあり、コンセプトから展示の見せ方まで計算されていて説得力があり、内容も非常に興味深い。



特に個人的に気になったのがこのホームレスに焦点をあてたもの。

ホームレスに直接取材をし、知られざるホームレスの生活に焦点をあてた。

感慨深かったのは、マリーゴールドの種を人知れず土があるところに埋め、育てている姿。

誰に見せるわけでもなく、花が咲くまでの成長を見続ける彼は、
きっとこのまま誰にも知られず「ホームレス」として生活し続けるのでしょう。


地球という正直な星は、
わたしたち人間のおこないに素直に返答してくれます。





松田さんは、常識に対するアンチテーゼと謳っていました。
言い換えれば、それは世の中に対するアンチテーゼ。

少しでも多くの方に届くことを願います。


--- chida ---