【梅雨】の【情景】
高い湿度とむせ返るような熱気。
気温の上昇と共に不快度指数は軒並み上昇を続ける、梅雨。
この厄介な【梅雨】をモチーフに
展開する作品/展示会。
梅雨情景、公開中です。
今回の展示会はRYU-SEIさん主催の元、
多くのアーティストが集う企画展となっております。
参加メンバーの情報はコチラから参照頂けます。
それでは、展示会の様子を少しだけご紹介致します。
 |
| kuu(髪切屋) http://brisa-plus.com/ |
描かれたモチーフは、
十分に水分を蓄えるように描かれている。
その表面に指先で触れると、
じんわりと雫が浮き上がるのではないか。
目にも明らかな筆圧の変化の境目に、
溜まる雫。
 |
RYU-SEI
「 梅雨っ子たちと収束する雨模様 」
|
狂瀾怒涛な雨模様の中、
その状況を物ともせず、
それがまるでアスレチックであるかのように、
はしゃぐ雨の子たち。
状況は至って深刻だけど。
彼らの姿、表情を見れば、物事は全て考え方次第であり、
また、心より羨ましく思う。
 |
| カナイユウ http://pandaruma7.blog.fc2.com |
色と色との境目が限りなくぼかされて、
どこまでも変化する色の延長線上にある作品。
彼ら/彼女たちの輪郭を縁取る白い線は、
同時にハイライトの役目をも果たしている。
カナイユウさんの作品は、ここでご紹介している写真のように。
切れ目にさし込む陽の光みたい。
 |
| 深堀 孝徳 http://www.blacksource.net/ |
パキっと主張する輪郭と塗りによって描かれるキャラクター。
今回のテーマである【梅雨】を咀嚼し、出来上がった作品は
それはもうじっとり、湿気を蓄えている。
からかさ小僧や雨蛙といったモチーフにも
一つ一つキャラクターとしての息吹を吹き込んで、
自立し、作品内部で悠々と生きている。
彼らをひとつ/一匹取り上げるだけでも、
また別の物語が立ち上がりそう。
 |
| Qlara Musashino Art University http://qlaries.xxxxxxxx.jp |
球体関節人形とイラストを展示。
私が想う勝手なQlaraさんの作品イメージは「かたつむり、紫陽花」
じめじめとはいかず、少し、湿り気を感じる具合。
Qlaraさんが【梅雨】に対して持たれているイメージは、
恐らく、もっと清くて、透明な存在なのでしょう。
薄らとした霧の中に身を置いて、
ひっそりと生活する。
全てを教授しながら。
 |
金田康平
(twitter) https://twitter.com/KNT_RepLiCanT
「 雨 」
|
小さい写真だと作品の面白さは半減してしまうかと思う。
ただ情景をご覧頂くのではなく、
そこに至迄の過程にも意識を向けて欲しい。
天地左右に余裕が無い程書き込みを行ったというのに、
全く破綻なく、しかも抜けのある画面。
そして、最初から最後まで安定した線で描き切るということ。
作品内部の穏やかな空気に隠れてしまいそうで、
いやいや、勿体無い。
 |
| 長谷川 小夜 http://blan34.web.fc2.com/ |
磨き上げられたキャンバスは、
雨を連想させるバックグラウンド。
照明を浴びて鈍く光っている。
異なるデザインのハイヒールには
新鮮な脳みそが挿入されている。
全てのヒールが一方向を向き、
整列する様は、人の集団行動を
示すかのように。
------------------------------------
6月30日までの公開となります。
(ぱんだ)
