渡辺遼さん、渡辺英一郎さんという二人のカメラマンによる写真展なのですが、お二人は
別々のきっかけで被災地と関わることになり、現地で一緒に活動したことは一度もありません。元々知り合いで、遼さんが英一郎さんに声をかけることで、展示が実現したそうです。
二年経って、仮設住宅に暮らしている人も多くいるのに、報道は少なくなり震災をあまり思い出す事なく暮らしている人々もいる。そうした現状において、「忘れないようにする為に何か役に立てば」という思いで開催しています。
まずは、渡辺遼さんの紹介から。
震災が起こってから一年程経った頃、カメラマンとして関わることになったそうです。
まずは「自分が忘れない為」と渡辺遼さん。
展示をしたことで自分自身、撮った時の状況や気持ちを思い出したと言います。
この写真は南三陸町の廃車置き場で撮影されました。一台一台どんな人がどの様に使ってきたのか、どこから来たのか、誰が運んできたのか、この先誰が片付けるのか。その時遼さんは泣きながらシャッターを切ったのだそうです。
渡辺遼さんのブログは下記。
http://ameblo.jp/wrphotodesign/
そして、渡辺英一郎さんの作品です。
英一郎さんはカメラマンとしてではなく、ボランティアとして被災地に関わり始めました。写真に映ってる多国籍な仲間たちと一緒に。心配する親の反対を振り切って来ているような人もいたそうです。写真に映る彼らの自然な表情から、英一郎さんの彼らに対する敬意と、彼らとの信頼関係が伺える気さえします。
こちらは石巻市で写真洗浄をしたときのもの。
写真はほとんどが「楽しい」思い出のもの。二度と撮れないかけがえのないもの。ここで笑っている彼らは今生きているのだろうか、どこにいるのだろうか、そう思ったらたまらない気持ちになったそうです。遼さんの廃車置き場の話と重なってくる部分が多く、とても印象に残りました。
3/17(日)までになります。
DF STAFF KOZUE