どこもかしこもパンツだらけの一室にて、
なまこさんの個展、開催中です。
会場:WEST : 1-A
気になる貴方に向けて、
会場の様子を少しだけご紹介致します。
部屋を縦断するのは部屋干し中のパンツ達。
男性用/女性用入り乱れております。
生地の上には異なるメッセージがプリントされています。
一つ一つの言葉、意図する言葉は違えど、
善悪の区別もつかぬ、素直な欲望が形を成している。
絵画ではないけども、パンツがキャンバスの役割であります。
布地のパターンが、キャラクターの個性を代返するから、
気付けば、パンツの持ち主を想像してしまう。
妄想という言葉に置き換えた方がしっくりくるかもしれない。
中学生が泊まりがけの修学旅行にでかける頃、
男子諸君は「トランクス」をママにおねだりしませんでしたか?
「ブリーフ」から「トランクス」へ
ちょっとした背伸び。
ブリーフだと恥ずかしい、と羞恥心が芽生える季節。
そんな男性用下着達に与えられた使命とは何だったか!?
そう、彼らは男性達の東京タワーやエッフェル塔を保護するため
生まれてきたのである。
パンツ が ぱんちゅ となりて、
下着だったはずの存在が "Tシャツ" や "帽子" に変形してゆく。
もう彼は下着としての概念を超えたのだ。
下着の形をまとえど、それが "帽子" の役目を与えられた物ならば、
かぶることに何ら問題もないはずである。
しかしながら、日々/日常において、
私たちは、色や形、既に与えられた役割等に意識の大半を引っぱられ、
当たり前の選択を続けてしまう。
この記事を書いている私自身が男でありまして、
今回展示されている下着の適当年齢(?)がいかほどであるかなどは
把握できかねておりますが。
おそらくは、小学校低学年、もしくはその前後の齢である男女が
履く下着ではないのかと思っております。
年齢を意識した派手でキャッチーなデザインのパンツを下地に、
吐露されたメッセージの数々は見た目とは裏腹。
考えれば考えるほど、深みに足を踏み入れるようだ。
今展示会は 2月13日(水) までの公開となります。
(ぱんだ)