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HUMANIMAL



こびと(HUMAN)+どうぶつ(ANIMAL)=HUMANIMAL

武蔵野美術大学生に通う女性4人による展示をご紹介致します。


Takita Mayuko

ぬいぐるみを展示しています。
いなりドロボーと題されたこちらの作品は、
左手(左前足)でいなりを隠すように持っています。

犬、山羊、狐など、多くの動物が並んでいます。

唐突ですが、日本国内で年間に殺処分される犬の数をご存知でしょうか?

なんと、12万匹以上だそうです。
ファッション感覚でペットを飼った人たちが、
責任を放棄した結果、こういった事態を招く。

捨て犬は汚い。と、世間から疎まれる存在かもしれません。
しかし、犬はただ見放されただけです。
汚くなりたくてなったわけでは勿論ありません。
綺麗だったあの期間を夢に見ているかもしれません。

Suzuki Yuki

動物+動物。
絶滅した動物や、希少な動物。
それらを足してまったく新しい形を作り出す。

こう言葉で言うのは簡単ですが、
その行程たるや気の遠くなるものだったに違いありません。

まずは素材ともなる動物のスケッチ。
どういった特徴があるか。
どういった生活をしているのか。

これらを組み合わせてどういった形になるのか。
造形美を求めたものか。
それとも自然と共存するための機能美を求めたものにするか。

数十体のオリジナル動物を載せた図鑑が出来上がっていましたが
そのために描いた動物の数はなんと1000体にものぼったそうです。

好きこそものの上手なれとは言いますが、
動物好き、絵好きであってこの領域まで達することは
希有ではないでしょうか。


Uemura Eri

イヌヅラカワウソ。
ユーモア溢れるネーミングセンスと確かな造形。
毛並みまで表面に刻み込んでいるのには驚きです。

追いかける図


大きな尾で身体を支え、戦う姿が勇ましい。

コンマ数ミリまで作り込まれた表情には脱帽せざるを得ません。


Okino Wakako

こちらはイラストレーションの展示。
OHPフィルムに印刷をし、下の絵と少しの隙間を空けて展示しています。
焦点が合っていないように見える視覚的な面白さがあります。

写真では伝わりきらないのが残念です。

透き通るような色で描かれているのが印象的です。
卒業制作のために366体ものキャラクターを生み出したりで大変だったそうですが、
今回の展示物は卒業制作のまた後に描いた作品たちだそうです。
中には、缶バッジなどの雑貨も。



次回作が気になるものばかりです。
皆さんの趣味嗜好が全面に出た興味深い展示でした!



--- けんや ---