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女子高生展


【和名】女子高校生
【種目】ヒト
【属性】15歳~18歳
【呼称】ジョシコーセー
【形態】制服、ミニスカート
【性質】脆く反抗的であり、性への関心が高い。
【生態】無防備で孤独を感じているが故に群れたがる傾向がある。
【分布】主に高等学校や駅前、通学路で見かける。






砂川カナエさん、咳サヤカさん、鈴木モ絵さん
女の子三人組の展示は「女子高校生」をテーマに絞った。
かつて " 女子高校生 " だったとき
身と心に刻まれた事象を作品という形に置き換えて、
自己を表現する。



砂川カナエさん

ピンク色の球体、マチ針、クリーム、制服、生理用品。
甘味料と刺激物が入り交じる。
彼女の作品を鑑賞していると、
女性における、外見と内面の関係性の結び付きを強く意識してしまう。
砂糖菓子がもたらす至高の甘み、その代償、
高カロリー、そして脂肪へと直結する女性の天敵です。
マチ針、先端は生地を貫く鋭利さを持ちつつも、
指まで貫かぬように、頭にはカラフルなキャップがある。



「対象がもたらすプラスな事象」と「その代償/抵抗」
上記がセットになって、作品は現実的な重さを帯びる。

スペースの一角、画面右側と同じ構図で、
突き当たりに腰を下ろす女子高校生、の上に塗りたくられたクリーム。
彼女が柔な肌を押し付ける学校イスの上には…


紫色の球体、張り山が置かれている。
先程ご紹介した写真では「ピンクの球体」がありましたが、
対比させると、紫色は変色後と見受けられる。

悪意を感じる球体の上に彼女は腰を下ろす。
可愛らしい外見をした悪意。



咳サヤカさん

今回のブログで表紙の写真にさせて頂きました。
咳さんの作品、2枚目のご紹介です。
(部分的にトリミングしております)

いずれの作品も、私たちは彼女を後ろから眺めることになります。
人間の背面は前面に比べ、変化に乏しい箇所でしょう。
描く という観点ならば、描ける場所が少ない所。

その少ない描写ポイントを的確に捉えてらっしゃる。
描かれた女子高生は最大公約数で割った後、
いうならばキャラクター化されたもの。

【性質】脆く反抗的であり、性への関心が高い。
【生態】無防備で孤独を感じているが故に群れたがる傾向がある。


ここで、コンセプトの筒をくぐらせてみよう。
入れてみよう、髪の膨らみ、色、肉付き、装飾品。

私たちが想像の中でイメージする女子高校生とは何なのか。
上履きの踵を踏み潰し歩く彼女


鈴木モ絵さん

腰から下だけになった女性。
その肌はとうに若々しさを失い、死体になる一歩手前。


彼女は、
隠そうとしていないだけなのか。
隠しきれない数/量に至ったのか。
傷の形から伺うに、人の手によるものでしょう。

血液は滴っていないから、傷を負ってから暫く経過しているはず。
しかし、まだ赤みのある傷口。


一歩、キャンバスに近づいてみる。
すると開いた傷口は、
瞳であるように/口紅を引いた口元のように。

- もし、彼女が女性ではなく、男性として生まれてきたら、
こんな痛みを引きずることは無かったかもしれない。

確かな理由も無く、そんなことを思わせてしまうのは、
女性/女子高校生 に対するイメージが暴走した結果なのか。
それとも現実なのか。

色形とも憎悪に満ちている。

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彼女たちの作品を鑑賞していると、
私は男性で良かったなと思ってしまう。
勿論、これは偏った3点からの主観によるものだとわかっているのだけど。

作品を通じて伝わってくる、若さ故の痛み。

10月04日(木) までの公開となります。

(ぱんだ)