「 やってらんないわ、と思うこともある 」
イラストレーター 里美さんの個展 "ヴァージニストのピュア展"
本展示での「ヴァージニスト」とは、「処女」を含め
処女性、純粋さを残して生きている女性のことです。
何しろヴァージニストですから、
恥やコンプレックスを感じることもあるけれど
そんな彼女達は多分、とても素敵です。
ヴァージニストの繊細さは、「いい仕事」に繋がると思うからです。
部屋の入口で綴られた「ヴァージニスト」という言葉への想い。
処女性/純粋さという言葉を念頭に作品を拝見。
描かれた女性らは皆まだまだ若い。
処女性/純粋さは、時間経過とともに失われやすくなるから、
必然であり、また王道でもあり。
まだ幼い、そしてまだ知らない女性たち。
直面した状況に飲み込まれて、必死に空気を求めて喘ぐ様。
同世代ならば共感をし、既に通り過ぎた人はその拙さを苦笑う。
"処女性/純粋さ" という言葉は、この場においては、
"未成年/未熟さ"という言葉の方が近いかもしれない。
彼女達に視点を向け、支持体に焼き付けた里美さんご本人の視点は
至って冷静でありまして。
描かれた世界観の外側に立ち、
私たち/観者側の横で彼女達を俯瞰する。
里美さん自身がどう思われているのか?
最も気になる所です。
(ぱんだ)