小野 瑞希 「 いろあそび 」
絵の具をチューブからひねり出して、
パレットの上を通り越し、
キャンバスに寝そべる。
個々の色が鮮やかに主張します。
いろ"あそび"というテーマ名からも、
実験の場であることが伺えます。
色のセレクト、ディティール。
方法がおおまかに全体を取り囲まなければ、
場の収集はつかなくなりそうだ。
推測でしかありませんが "あそび" だからこそ出来る実験。
いつもと違ったことをしよう。
計算せずに、仕上げることも考えずに。
そこで繰り広げられる様々な光景の中に、
きらりと光る何かが生まれたりする。
恐らく、その欠片を拾い集めている。
それは偶然の産物だったとしても、
間違いなく自らの指先から生まれたものであります。
その煌めきを小野さんは、逃さず、捉え、
作品として閉じ込めているのではないかと。
「変なオブジェ」
社会やら環境やら服やら常識やら。
現状から開放されている人をみると、
そのきっかけはなんだったのかと思うことがあります。
原型があるものだとしても良いのです。
「猫」に似てる!から始まったとしてもいいのです。
始まりと終わりが同一だったとしても、
プロセスは星の数ほど経路があるのですから。
6月16日(土)までの展示となります。
(ぱんだ)