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田沼陽子 『東京メトロの愉快な旅』


WEST:2-Aにて写真展が始まりました。
田沼陽子さんによる『東京メトロの愉快な旅』

広いスペース全体に田沼さんお一人の写真が広がります。
どんな被写体なのでしょうか?
ご紹介したいと思います。



駅名を示す看板が横並び。
そして、駅名の下には風景写真。
もうおわかりですね。
そうです。
サイコロをぽーんっと振って、すごろくみたいに電車を乗り継ぎ。
そして、到着した先々での風景をおさめているのです。
あ、すごろくまではわからないか。

大学の同サークルのご友人達と一緒に、
電車に揺られ、その先々で出会う人々と交流をし、
その出来事を切り取っている。


音楽サークルに入っているという田沼さん。
写真に映り込んでいるのはそのご友人。
写真を撮られる、という型にはまることなく、
その場を楽しんでいるさまは見ている側の肩の力も抜ける。

旅先で出会った少年の名前、こんなことをしたんです、とか。
笑顔で語って下さいました。
記憶/記録というよりも、
写真を撮っていたからこそ、訪れた出会い。
それが何よりです。


"一番撮っていて楽しいのは、汗をかいている人"

汗っかきな人が好き!というのではなく。
何かに打ち込んでいる姿を捉えるのが楽しいと田沼さん。

ご自身も所属されている音楽サークルのライブ風景写真は、
演奏者、そしてオーディエンスの熱気に包まれて、
最も心地よい瞬間なのかもしれません。



大学構内で撮ったという大量のポートレート写真をバックに
田沼さんが登場です。
学内で拾ったというフレームを何故か皆さんに持たせて撮影。

フレームの中にフレーム。
それは線引きはとても柔らかく、フレームはあっても、ないような。

撮影途中、お知り合いの方がいらっしゃって、
「外まで声聞こえてたよ!でも、それでこの部屋でやってるってわかった!」
撮影中、笑いながらフレームアウトしていく田沼さん

らしい、人柄がにじみ出た写真展です。

展示期間は明後日の日曜日までとなります。
是非、ご本人とお話してみてくださいねー。

(ぱんだ)