東京都市大学の写真部、美術部の合同展が、
WEST:2-Aにて行われております。
写真/美術というカテゴリーで分けることをせず、
グループによる合作という形で制作された作品群。
一部をご紹介させて頂きます。
スペース中央にそびえ立つこちらのオブジェ。
【美写の賽壇】
指先は天を指し示し、その先では立方体がバランスを取っている。
立方体は面ごとに異なる表情を持っています。
ビジュアルが貼付けられた面もあれば、掘られ奥行きを持った面も。
10人もの作家によって作られた今作品は重厚な存在感です。
【鯉昇り】
壁面を埋め尽くす大量の写真は水と成り、
傾斜をつけられた壁面は崖と成り、
滝が見えてきます。
写真で作られた滝の中、必死で昇ろうとするのは鯉。
立身出世の象徴、鯉の滝登り。
写真の滝を必死に泳ぐ彼らがこの山を乗り越えたとき、
それは何を示すのか。
制作者の方々の思いが気になる一点です。
【ネオン街】
そう名付けられた作品は、スペースの窪みを利用し展示されておりました。
引かれた暗幕の上に、ご自由にのぞいてくださいとあったので、
そーっと中をのぞいてみました。
下部には街が広がり、頭上には空が広がります。
窪みと暗幕によって区切られたネオン街の景観。
ネオン街という名前のイメージから、ピンク色の光景を
想像していたのですが、爽やかに裏切られました。
そこには確かに人が居て、夏の雨上がりの夕焼けに近しい、
感傷的な光と共に街が立ち並んでいたのです。
光が無ければ建物は見えない。
しかし、光の役目は対象物を浮き上がらせる為だけにあらず。
さっきまで見えなかったものが見えてくる。
絵画、立体、写真…。
複数の表現方法の絡み合いの上で作られたこちらの作品群は、
8/28(日)まで展示されております。
ご来場お待ちしております。
(ぱんだ)