熊谷諒さん、安藤栄晃さんの二人展。
本日からWEST:1-Aで始まりました。
熊谷諒さんは去年もDFG原宿で展示して下さっています。
その際も僕がブログを書きまして、一年ぶりの再会でした。
昨年の様子はこちら
上記記事も併せてお読み頂ければ嬉しいです。
一年間という時間はどう影響を与えたのか見えると思います。
一年前、僕は諒さんの作品は、
「生き物の営み」に焦点が当たっているのではないかと思いました。
"人間と人間以外の動物の関わり合い"
諒さんの作品には頻繁に動物が登場します。
そこは変わらない。
変わってきているのは、場所という概念と二者間での向き合い方。
人間と動物とが空間の中に居合わせて、
互いの存在を意識しているんです。
遊ぶとかじゃなくて、正に「居る」。
人間のみが描かれた作品は、ご自身の内面ではないかと諒さん。
背景も一気に沈み、淀む。
何をしているか?なんて言い当てられない。
僕にとって存在の有無こそが諒さんの作品におけるコミュニケーションだと思うから、
それは必然なのかもしれません。
僕が最も好きな作品はこちら。
冬のような寒気の中に火があって、
暖をとる為でしょう、そこへ人間と牛が近寄ってきた。
寒いから暖かい所へ集まった。
近くに火があったから、彼らは火の近くに来た。
本能の働きかけによる偶然と必然が彼らを引き合わせたのです。
人間は牛を意識する、でもそれは恐怖ではなく、興味の視線。
牛は人間を見ていない。でも間違いなく人間を意識している。
動物園や食用飼育されていたりしない、
人間の管理下から逃れ、弱肉強食の世界の中生き抜いてきた動物達の話であることは
もう疑いたくもない。
人間社会から切り離された動物一匹の生命と人間との対峙。
そうです、書いてて納得しました。
かわいい、とか、きれいとか。
自分とは全く異なった見方でもいいんです。
そう仰る諒さん、僕はそこで一瞬言葉を失いました。
真っすぐなんですよ、びっくりするほどに、諒さん。
それは作品そのもの。
個々の作品に対して、しっかりとご自身の解釈はあるのですが、
会場には提示されていません。
何故か?その答えはもう書いてありますよね。
これが伝わる方が居たとしたら、是非、展示をご覧頂きたい。
今回が初展示である安藤栄晃さんの作品。
スペース奥に展示されているのはペイントが施されたシャツ。
二枚ありますので、先にご覧ください。
青と黄、単色が吹き付けられている。
清々しい色の組み合わせ形作るのは記号。
向かい合うように退治する二枚のシャツ。
ボタンをとめた状態で描画したらしく、襟首、胸元部分には色が未着でした。
シャツの為に施されたデザインなのか。
それともシャツでも他の生地でも良かったのか。
身にまとう衣類に落とし込んだ理由。
ご本人に聞きたかったなぁ。
後日、いらっしゃったらお話伺おうかと思います。
お二人の展示は来週の木曜日まで続きます。
是非、在廊しているお日にちにご来場頂きたいなぁ。
スペースに諒さんがいらっしゃったので一枚。
ご来場お待ちしてますー!
(ぱんだ)