女子美術大学 博士前期課程ヴィジュアルデザイン研究領域2年
『LINK〇〇』
2022.6.17 - 2022.6.19
[ WEST 1-G ]
女子美術大学の生徒さんによる「伝える」デザイン
グラフィックを通じてリンクしていく、彼女たちの作品。
デザインの中にも、いくつかの種類があります。
その中でも、今回展示されているみなさんは「ヴィジュアルデザイン」というジャンルを学ばれています。
ヴィジュアルデザインとは、写真、文字、イラストなどを使用して視覚的に情報を伝達することデザインのことをいうそう。
そのためポスターや出版、Webサイトなどいろんな場所で活躍できるデザインだそうです。
今回こちらのヴィジュアルデザインを専攻し、作品を展示しています3人の作家さんをご紹介。
黄 亜麗
身体を通して表現する言葉は、国を超えて人と人とのコミュニケーションを深められると考えていらっしゃるそう。
文字というツールは各国でかなり異なり、話言葉よりも理解が難しいツールだと思います。
しかし人間の動作や姿と繋げることで、その文字の意味を捉えられやすくなる。
想像力を使いその文字を理解する、おもしろい発想だと思いました。
こちらの文字はある漢字を表しています。
なんという漢字だかわかりますか?
ヒントは上のクロスが特徴的です。
正解は「希望の希」でした!
言われてみるとどんどんその感じが浮き上がって来ませんか?
こちらの正解は、実際にギャラリーにお越しいただいて、作家さんに尋ねてみてくださいね。
彼女の作品は、文字以外にも人の体を使った作品が印象的です。
是非SNSで他の作品もチェックしてみてください。
趙 氷茹
「髪結う女」
こちらの作品は、櫛という伝統的な形と現代女性の髪型で表現する個性の争いと融合から生まれる新しい表情。
現代ライフスタイル×伝統記憶のおもしろさを伝えている作品です。
どこかレトロ感漂い、和の雰囲気を感じられるデザイン。
そこに個性豊かな現代人らしいヘアスタイルの女性たち。
ミスマッチなようで、とってもマッチしていて洗練されています。
「ファンタジーライト」
提灯の「螺旋造形構造」と「持つ」特徴を組み合わせ、螺旋部分に現代の螺旋状の造形物に差し替えるという、ユーモアとアディアが光るこちらの作品。
螺旋という特徴をアピールしながら、想像と現実を繋げるデザイン。
螺旋部分にクロワッサンやトルネードポテトに差し替えるアイディアはお茶目でとても可愛らしいです。
樋口 琴音
こちら「睡眠のかたち展」という架空の展示会のポスター。
布団のかたちからその日の睡眠の様子を想像する展示会。
私、この作品に心奪われてしまいました。
左から「盛大な二度寝」「眠りが浅い気がした」「汗かいて気持ち悪い」「たくさん寝た」
お布団の形から読み解く、その日の睡眠。
今朝の布団の形これ!共感できる方いませんか?
布団に現れる人の心情。
自然と寝ている人の様子が浮かんできます。
毎朝起きた時の布団の形を撮影し、起きた時に感じた気持ち記録したそう。
着目点が本当におもしろく、デザインとしても成り立っていて、アイディアとデザインがしっかり合わさり形となっている作品だと感じました。
こちらは般若心経の一説、是故空中無色無受想行識。
万物は変化すると説いた古代の仏教の説を、現代を生きる彼女がグラフィックを使い、変化というものを形として、そして時間や技術を用いて表現しています。
今にも動き出しそう。
幾何学模様にも見えるグラフィックは、時空が変化してしまいそうに見えます。
ぜひこの機会にお手に取ってみてください。