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『あの日屋上で食べたお昼ごはん』

 『あの日屋上で食べたお昼ごはん』
2019.3.27-2019.3.31
at EAST 204

なんだか映画や漫画のタイトルみたいなこの展示。
キッチン付きのスペースにはぴったりの作品が並んでいて、中からは甘い匂いが漂ってきていました。






通っている学校も専攻も違う清水 真央さん、新国ひかるさん、菱谷 菜保子さん、渡辺 真緒さんの4人によるグループ展。4人は埼玉にある美術予備校で知り合い、お昼ごはんを共にしていたのだそう。進学して丸1年、その頃のメンバーが再び集まり互いの成果を発表する節目の展示として、このタイトルはもってこいですよね。

プロダクトデザインを学ぶ清水さんは課題として制作した器を展示。
お皿の「見込み部分」(=食材を盛り付ける部分)を変化させることで、その用途は変化るかという問いを発端とした作品です。




四角や丸など、大小さまざまな形に合わせた食材を実際に盛り付けてみた図がこちら。
なかでもお寿司をお皿のフチに盛り付け、真ん中の四角い「見込み部分」にお醤油を入れるのが粋ですよね。

日々の生活でも、忙しさの中で食事はただ漫然とこなすだけになりがちですが、器から食を考えると暮らしに潤いが出ますよね。ナイスアイディア!




多摩美術大学統合デザイン学科で学ぶ菱谷 菜保子さんは写真作品を出展。
「思い出のたくさん詰まった写真が好き」という自身の思い出の断片が並んでいます。

キャプションも是非読んでみてほしいのですが、「ここはインスタではない」という一節がなんとも強い。写真もただ並べるだけではなく、切り取られた風景のその先まで見えてくるような仕掛けがあり、強く「展示で作品を見せる」ということを意識しているように感じました。


ここですべての作品を紹介することはできませんが、選考がバラバラとだけあって、それぞれに個性の強い作品が凝縮された、エネルギッシュな展示です。

3/31(日)まで開催しておりますので、ぜひお越しください。

【展示スペース:EAST 204】