『春展』
2019.2.21-2019.2.26
at EAST 302, 303
卒業という言葉がギャラリーでも頻繁に聞かれるようになったこの頃。
國學院大學Ⅰ部写真部の写真展でも卒業されるみなさんを中心に、この季節らしい作品が並んでいます。
全体で30名ほどの部員が所属するという國學院大學Ⅰ部写真部。
今回はその中でも、この春卒業する4年生を始め、在校生有志15名前後が参加しています。
アイルランドで撮影したという森山さんの作品『フレンズ』。
あえて顔は写さずに、構図の美しさと少し外した視点で作品を見せています。
相手との信頼関係があってこその親密な作品です。
だれも座っていない、ガラガラとした電車内の風景が旅情を感じさせる倉田さんの作品。
窓の外は光に溢れてぼんやりとしていますが、見た所高層ビルや建物が林立する様子は見えず、片田舎を走るローカル線ということがわかります。
誰もいない車内にポツリと座りカメラを構え、何を思うのだろう。
撮影した人の視点に入り、気持ちに寄り添いたくなるような写真ですね。
卒業シーズンということで、二つのスペースのうちの一つ、EAST 302では「卒業展」と題したテーマ展示のスペースが設けられています。こちらはその中の作品。
長崎から上京したという江口さんは、卒業をテーマに自分の故郷の日常風景を記録しています。
地元を離れて新しい生活を始めるとき、楽しみと同時に当然不安もあるかと思います。
そんな時に拠り所になるのは、今まで当たり前のように見てきた日常の風景なのかもしれません。
キャプションには「かつて見慣れた場所でも、新たな発見がある」とあります。展示を見にきた際にはぜひ、自身のふるさとに思いを馳せて見てはいかがでしょうか。明日2/26(火)までの開催となります。
【 展示スペース:EAST 302 】
written by isaka