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さがら みゆ / ゆるめん 『さよならぼくらのインターネット展』



さがら みゆ / ゆるめん
『さよならぼくらのインターネット展』
2018.12.8-2018.12.10
at WEST 1-A

みんな大好きインターネット。
平成という時代が終わろうとしている今日この頃、インターネットは平成を象徴する夢の大発明でした。

そんなインターネットに生まれながらに親しんできたいわゆるデジタルネイティブの二人が送る、インターネット文化の総決算的なオマージュ作品を中心とした展示が行われています。





さがら みゆさんとゆるめんさん、専門学校の同期同士によるこの展示では、主にインターネットが発祥のカルチュラルアイコンをベースに、各々の作風に消化したイラスト作品が並んでいます。

こちらは多感な思春期をFLASHや動画サイトなどに恵まれた時代と共に過ごした、さがらさんの作品。勘の鋭い人なら「男女」というタイトルだけでピンくるかもしれません。
そんなオマージュも交えつつ、レインボーの配色でLGBTを表現しているという、幾重にも意味を含んだ作品となっています。




「男女」から一気に年代が最近のものになったこちら。「童貞を殺すスリーズ」。
これも一時期ツイッターを中心にバズっていましたね。

さがらさんはファッションイラストを中心に制作するイラストレーター。
ある意味こちらの作品は本職、そのためか説得力のある作品です。




同期ながら年齢的にはさがらさんの2つ下のゆるめんさん。
さがらさんとはまた違ったアプローチの、細密な線が特徴的な作品です。

「集団で行動するペンギンの群れの中から、天敵がいるかもしれない海へ、魚を求めて最初に飛びこむ1羽のペンギン」という意味から、ビジネスの世界でベンチャーなどを指して使われる「ファーストペンギン」ですが、こちらの作品の描いているものはまた違った趣。一羽が蹴落とされ、蹴落としたペンギンに至っては草を生やしています。

「草を生やす」という言葉は2010年代頃から使われ始めたと記憶していますが、「wwww」自体は某巨大掲示板の初期の2000年代はじめ頃からあった気がします。




振り返ってみればもう年の瀬。インターネットに象徴される平成という時代も残り半年となってしまいましたが、僕たちが生きたこの時代は何だったんだろう?ということを改めて考えてみるきっかけとなる展示です。

平成をまるまる生きた二人だからこその表現、ぜひご覧ください。


作家プロフィール

さがら みゆ / 1993年生。多感な思春期をFLASHや動画サイトなどに恵まれた時代と共に過ごす。現在はファッションイラストをメインにイラストを制作、今年度からイラストレーターとして活動を開始。

ゆるめん /1995年生。完全ゆとり世代と呼ばれる世代で、ネットの便利さにぬくぬくしている。現在は社会人をしながら雑貨等の販売を行っており、来年度より創作活動に勢力的に活動していく予定。


【展示スペース:WEST 1-A】