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『切る彫る成せる展2』2018.9.28 - 2018.9.30


『切る彫る成せる展2』伊藤三園、烏海、風間、京楽堂、滝田佳美、習志田真白、雅人-masato-2018.9.28 - 2018.9.30


みなさまお待ちかね!「切る彫る成せる展」の第二弾です!
第二弾となりました本展には「カッターを使い物を作る」という共通点をお持ちの7名の作家さんが集います。
切り絵、はんこ、箔押しなど、それぞれのユニークな発想とそれをやりとげる熟練された技巧が存分に堪能できる展覧会です。





会場はWEST館1-F。その全面をぎっしりと細密で美しい作品たちが埋め尽くします。
本記事では出展作家さんとその作品を、かんたんにはなりますが、それぞれご紹介させていただきます。


●伊藤三園


切り絵や木版画を普段からされている伊藤三園さん。今回は切り絵をメインにご出展されていました。
「睡夢」と題された額入りの本作には、水中を思わせる金魚や蓮のたゆたう中に毛並みをなびかせる羊が。まどろみが水中での動きのようにゆったりと身体に侵食するあの感覚を連想させます。この迫力、そして動きを切り絵で表現されている圧巻な作品。


●烏海


動物や幻獣をモチーフにした切り絵作品を制作される烏海さん。凛々しいフクロウの切り絵原画や、生産のための入稿にもきっと多大なる手間暇がかけられたであろうキーホルダーなども販売されていました。
透明標本風切り絵に釘付けになるわたくし。
透明標本を切り絵で表現されるという発想にまず驚愕なのですが、このリアリティ、そして本物にまったくもって引けを取らない神秘的美。真っ白なお部屋に飾っておきたい一品です。


●風間


風間さんが織りなす繊細な光の美しさはわたしの写真力では到底伝えきれないのでどこかでぜひ実物をご覧いただきたく存じます…。
箔押し作家の風間さんによる箔を使った切り絵たち。この儚さ、角度によって変わる光の色。
実際には押し花にできない草花を、輝き伴いつつ額中に閉じ込めたようなすてきな作品です。ブローチのくすんだ上品な鮮やかさは宝石のようでもありました。


栞も本に挟んだらさらにぜったいにすてき…

●京楽堂



判子作家の京楽堂さんはありとあらゆる判子作品を販売。
わたしの知らない消しゴムはんこの奥深すぎる世界を垣間見させていただきました。なかには深海のいきものの判子や金魚の判子など、海洋生物クラスタ・金魚クラスタにはたまらない判子も。
300円で販売されていたクリアカードが夢のように綺麗で、白い壁に透かしてなんども写真を撮ってしまいました。
判子とは一種の彫刻でもありながら絵画でもあるんだなあ、と、そんなことを考えつつ。


●滝田佳美



緻密ながらも力強い線を切り絵で描く滝田佳美さん。
鳥の毛並みの靡く様を力強く、華麗に表現されています。
線の強弱や白黒の作品にも濃淡が感じられることがすごすぎる。
切り絵のピアスやイヤリングも販売されていて、切り絵作品が耳元で揺れる生活なんて、なんて素敵だろうとうっとりしてしまいます。


●習志田真白



「いきもの」を生き生きと切り絵で表現する習志田真白さん。
習志田さんによる切り絵はカラフルで、切り絵の技術はさることながら淡い色合いとその組み合わせがなんとも美しい。妖怪花札はひとつひとつのモチーフもたのしく、こんな妖怪いたなあとか、えっ宇宙船も・・?とか、わくわくとさせられる作品です。
根付としてグッズ展開もされていました!


●雅人-masato-



金金金魚展などでもおなじみの雅人さんは一面の金魚でご自身のブースを彩ります。
金魚のぴちぴちとした躍動感や、ゆったりと泳ぐ雰囲気など、金魚の見方やその魅力のあらゆる捉え方を切り絵によって教えてくれます。
小瓶に入った金魚はお祭りの金魚すくいのあと、ビニールに入れられる金魚のあの光景をイメージしているのだとか。懐かしい光景を彷彿させる素敵な作品です。


「切って」「彫って」「成す」。「カッター」というおなじ道具を使いながらもその表現は作家さんごとに実にさまざま。指先から生み出される無限の世界に魅了される展覧会でした。

今後のみなさまのご活躍、そして、『切る彫る成せる展3』の開催を心よりたのしみにしています!


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「切る彫る成せる展2」公式twitter
https://twitter.com/kiruhoru

伊藤三園、烏海、風間、京楽堂、滝田佳美、習志田真白、雅人-masato-


【展示スペース:WEST 1-F】
staff satomi