上智大学写真部
『夏期学外展』
2017.8.28-2017.8.31
at EAST 302
さて、夏休みも佳境に入ってきましたがまだまだ夏の展示シーズンは終わりません。
上智大学写真部の新年度最初の学外展が行われています。
作品数がとにかく多くてなかなかに見応えのある写真展です。
学外展を毎回DFGでやっていただいている上智大学写真部。
部員の数が多く、前回の展示でお話を伺った時点ではなんと総勢90人くらいでした。
展示ではいつも作品のサイズを抑えているためコンパクトな組作品を一度に見られるのも特徴。代替わりしてもなお、組作品のセレクトや見せ方にセンスが感じられますね。
今回は新年度初の展示と合って新入生の作品が多い印象です。
しかしいつ写真を始めたの?と疑ってしまうくらいどの作品も素晴らしい。
今回は自由制作のほかに「水」を題材にしたテーマ展示もあります。
まだまだ残暑が厳しい中、涼しげな作品が集まりました。
水が流れる様や水面に反射する太陽の光ってどうして見ているだけで涼しくなれるのでしょう。
川の流れている風景や海辺、水浴びをしている様子やシュールにモデルを使った作品など、大枠で設けられたテーマをそれぞれの解釈で撮影した作品が並んでいます。
2年 中西まゆ
テーマ以外の自由制作も、時期もあって夏のあれこれを撮影した作品が多く、爽やかに夏を感じられる展示空間です。
断片的にちりばめられた写真は一点一点がすべて夏を象徴する風景が収められていて、夏が終わって欲しくないと心から思いました。
3年 田代リオ
季節は関係ないけどなんかいいなぁと思ったブック作品。
友人たちとの思い出の一節一節を記録した写真で、被写体との距離感が良いですね。
使い捨てカメラ写真で一躍名を馳せた奥山由之の登場以降、インスタグラムの隆盛も重なって写真の世界ではよりパーソナルな作品が増えてきたような気がします。
仲のいい友人や家族、そして恋人など、その人のことをよく知っているからこそ撮れる写真には信頼関係に裏打ちされたプライベートな距離感が反映されていて、鑑賞者の側からでもその空気感がどこか心地よく感じる。難しいことは考えず、この瞬間を留めておきたいと純粋に思う気持ちって写真を撮るための大事な動機なのだなーと気付かされます。
上智大学写真部 『夏期学外展』は明日までの開催です。
夏の終わりにもう一度、夏を感じに来てみませんか。
【 展示スペース:EAST 302 】
written by isaka