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福留 茜 『君が他の誰かとセックスするよりも手を繋いでイオンを歩くことの方が許せない』



福留 茜
『君が他の誰かとセックスするよりも手を繋いでイオンを歩くことの方が許せない』
2017.6.7 - 2017.6.9 at EAST 302
2017.6.10 - 2017.6.11 at EAST 301

デザインフェスタvol.45でのライブペイントも記憶に新しい福留茜の個展がEAST302で開催中!

イベントはつい先週のことですが、勢いそのまま、すべて新作の濃ゆ〜い展示です。






僕がいつも思うのが毎回のタイトルがじつに秀逸だなあということです。

秀逸と言っても言葉そのものは誰しもが持っている偽らざる本音の部分だったりするのですが。
その本音を頭の中からダイレクトにアウトプットするには、現代ってあまりに窮屈で、ひとたびSNSで呟こうものなら炎上するような、息苦しさみたいなものがあるわけです。

福留さんの絵は言葉が言葉として発せられるその直前、思考もろとも本当に生の状態を絵に描いた世界のようで、展示タイトルにしてみてもそんな本音をなんの装飾もなく表現しているという点で秀逸だと思います。体を重ねることよりも手を繋ぐことの尊さだとか、「なんとなく嫌」のなんとなくが重い。




『みんな死んじゃえ』
タイトルでこうは言っているけど、絵を見て目に飛び込んでくる言葉は『うそですごめんなさい』。

筆者自身もそうですが、多分多くの人はこんなふうな行ったり来たりを繰り返しているのではないかなと。その感覚は言語化するにはあまりに煩雑になりすぎてしまって、だからこそこうやって絵として形に現れたものは、そんな全部を内包しているような気がしてきます。




だいぶ感覚や感情の方にウェイトがいってしまいましたが、作品そのものにしても画面構成、色遣い、その他もろもろなんの枠組みにも囚われない大胆さがとにかく気持ちがいい。

無数に入り組んでいる人、モノ、キャラクター、図形、色、言葉。
情報量が多いとそれだけ時間をかけて見入ってしまって、あっという間に引き込まれてしまう。力があるっていうのはこういうことなんだと思います。




作家本人は会期中毎日在廊しております。

会場内は撮影自由、拡散推奨。
グッズも豊富にあります。
画集は買って読んでください。
6/11(日)まで、お見逃しなく。


福留 茜
http://www.azusv.com/yutorigirl/

 

【 展示スペース:EAST 302 】
written by isaka