オールドレンズ写真学校
『オールドレンズフェス!』
2016.10.14-2016.10.16
オールドレンズとは、フィルムカメラ時代に生産されたマニュアルカメラ専用のレンズのこと。
ご存知の通り日本にはニコン、キヤノンなどの世界に名だたるカメラメーカーが戦後、特に高度成長期をピークに数多くの銘カメラ、銘レンズを生み出してきました。
しかし世界にはわたしたちの知らないカメラやレンズが無限にあります。
この展示ではそんな奥深い、ハマると底のない沼のようなオールドレンズが主役の写真展です。
現在ではカメラメーカーごとにマウントと言う、メーカー専用のレンズ規格があります。
ニコンのカメラにはニコンのレンズ、キヤノンのカメラにはキヤノンのレンズという具合に、そのメーカーごとに専用のレンズを使用するのがデジタル時代の基本形。
しかしその昔、マニュアルカメラが世界中で生産されていた頃にはL39やM42スクリューマウントを始めとした共通の規格が存在し、その汎用性の高さからありとあらゆる種類のレンズが作られました。
オールドレンズ写真学校ではそういった無限にあるマニュアルレンズを、
専用のアダプターを介して現代のデジタルカメラに使用することで、
新たな写真表現の楽しみ方を提案するワークショップを月に1回程度開講しています。
今回の展示はそんなワークショップに参加する有志の方々が集まり、
自分好みのオールドレンズを使って撮影した作品を展示するグループ展なのです。
こちらは上岡エマさんの作品。
このなかのリスを写した写真を見てみて下さい。
背景の光源が星のような不思議な形をしているのが見えませんか?
実はこれこそがオールドレンズの醍醐味。
絞り羽根といって、カメラの露出(明るさ)を調節するためのレンズ内の穴の形がこのように星形になっていることで、背景にボケる光源にその形が表れるのです。
面白いですね〜。
ポートレードを撮れば柔らかくとろけるようなボケ味が表現できます。
冷戦下の東ドイツやソ連のオールドレンズなんかは特にくせ者ぞろいですが、
もちろん国産のマニュアルレンズをデジタルに使うだけでも、デジタル時代のレンズとはまた違った表現が楽しめますよ。
会期中は主宰の上野由日路さん、伊藤弘さんを中心にオールドレンズの体験会も実施していました。
ということでワタシもオールドレンズを借りてパシャり。
今回使用させて頂いたレンズはロシアンレンズの一種で、ご覧の通り背景のボケが泡沫のように現れることから、『バブルボケ』なんて呼ばれているそう。
ピントもシャープ過ぎず、ソフトフォーカスをかけたように柔からいですね。
今回の展示はEAST館201、WEST館2-Cを使用しての大規模なもの。
ここで紹介した作品は一部ですので、じっくりとオールドレンズの世界を堪能してみてはいかがでしょうか。
この機会を逃しても、月1でオールドレンズを体験できるワークショップが行われているので、気になった方はチェックしてみて下さい!
オールドレンズ写真学校
【展示スペース:EAST 201】
DFstaff isaka