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目黒詔子/下山沙織 『オモテ』

目黒詔子/下山沙織 『オモテ』

2021.6.21  -  2021.6.27

[ WEST 1-A ]

本展は、目黒詔子さんと下山沙織さんのお二人による絵画展です。人物画をメインに描かれており、表情や仕草などの細かな部分も丁寧に描かれ、人物の心境を繊細に表現されております。


お二人は多摩美術大学日本画専攻の同期であり、今回は様々な角度や表情、年齢の男性たちをモデルに、「オモテ」 (面)をテーマに展示されています。
各作者をご紹介いたします。

目黒詔子



今年4月にも、当館でグループ展「少年展Ⅲ」を開催してくださった目黒さん。迫力のあるサイズで純粋な少年を描かれた作品を展示されていました。
今回は作品数が多く様々な人物像を描かれております。


生活していると、人間っていろんな人がいるよなぁと思うことがありますが、目黒さんの作品を見ていると同じような感覚になります。人は、人によって同じ心境でも表情の表れ方が違ってきます。目黒さんが描く人物は、その人間らしさが出るちょっとした違いを感じることができるのです。



日本画は岩絵具のざらっとした表情によって濃厚な印象になりやすいですが、今回の作品は色のコントラストが強くても薄く描かれているので、染料で染めたような印象に仕上がっています。
「ぼたん」というタイトルが付けられた少年が描かれた作品は、アクリル絵の具で描かれており、若々しい肌も淡い陰影によって美しく描かれています。


様々な角度で人物を描かれていることから、目黒さんの視点の広さを感じるとともに、世界観がイメージしやすく、絵の世界にすぐ入り込めてしまいます。作品の数だけ魅力的な人物が増えていくので、これから描かれる作品はどんな人物が生まれるのか楽しみです。



下山沙織 



下山さんは多くの美男子作品を展示されており、清く純白な世界観を届けてくださいます。日本画の他にデジタルで描かれたキャンバスプリント作品や素描作品も展示されています。



描かれている美男子からは爽やかな印象の他に、強い自信とは裏腹に悲しみや寂しさがあるような複雑な心境も感じられます。目の描き方も印象的で、こちらの全てが見透かされているような不思議な感覚になる目をしています。



背景と同化していく透明感。憂いのある表情とマッチして、心を動かされます。人物の周りにはキラキラと光が輝いており、リアルで繊細な表情とは対照的にファンタジーの世界も混ざり合い、それらのギャップがとても魅力的な作品です。
日本画とデジタル画で人物を描かれる下山さん。表現の幅が広く今後の作品も楽しみです。


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[ WEST 1-A ]


staff:Chi