エムプラス
『明日の呼吸』
2019.12.17-2019.12.22
at EAST 301
有志のアーティスト団体『エムプラス』による弊廊で1年ぶりのグループ展が始まりました。
息遣いの聴こえてきそうな素晴らしい作品たちが並んでいます。
藤田モネ《咲き心地がいい》
エムプラスは、武蔵野美大・東京芸大・東京音大・デジタルハリウッド大などの学生で構成される有志のアーティスト団体。未来の芸術を担う若手のアーティストが集い、弊廊では1年ぶりとなるグループ展開催となりました。
スペースに入ってすぐ迎えてくれるのがこちらの作品。
4点の絵画と、絵画と同系に彩色されたで構成されています。
4点の絵画のうち1点は手が描かれたもの。
手にはその人の人生や人となりが現れるといいますが、そういったいみではこの手の作品についても表情を描いているということが言えるかもしれません。
仁科 麗《触れる、感じる》
スペースの中央には仁科麗さんによる立体作品があります。
こういった展示会には珍しく、立体作品にも関わらず実際に手で触れてみることができます。タイトルの通り触れて、感じることによって作品と鑑賞者の間の関係が築かれるという作品。なんだか作品の方から語りかけてくるような感覚
美術鑑賞は、ともすれば作品から鑑賞者への一方的なコミュニケーションとなってしまうこともあります。こちらの作品ではもの自体の美しさを目で見るだけでなく、その造形や温度などを感じることで、目の前の作品に親近感が湧いてくるような気がします。
アメ リンゴ《19歳の自画像》
両親と、友人5名に依頼した自分自身についての文章をもとに作品として実体化、現れたものを観察して自己分析を試みるというアメ リンゴさんの《19歳の自画像》という作品。
7点は文字通りの自画像もあれば、こちらの作品のように抽象的なイメージとなって表出するものもあります。
このもととなったものがこちら。
文章というよりはブレインストーミングのように連想を重ねたメモ、もしくは設計図のようにも見えます。
当たり前といえば当たり前ですが、人一人は無限とも言える要素から構成されています。
「思考ばかりが肥大化し、ついには世界をつくって、私をひとりぼっちに置いていく」。膨張を続ける宇宙と同様、自身の世界が広がりが見えるこの作品については、象徴的とも言える言葉です。
本展示には9人のアーティストが参加中。
この記事で紹介した以外にも素晴らしい作品と出会うことができるので、ぜひお立ち寄りください。
12/22(日)までの開催となります。
https://twitter.com/m_plus_artists
【使用スペース:EAST 301】
staff isaka