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#filmisnotdead 作品紹介vol.1 101「A」〜「G」



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#filmisnotdead -Film Photography Exhibition-
2019.05.26(日)〜 06.01 (土) 1週間

DESIGN FESTA GALLERY EAST 101/102/artpiece
全29組
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フィルム写真の保護とさらなる発展を目的とし、作品を通してフィルム写真の素晴らしさを発信する企画展 #filmisnotdead がスタートしました。

第2弾となる今回は昨年より規模を拡大し、EAST館1階の全てのスペースがフィルム写真作品で埋め尽くされています!

こちらのブログでは、EAST 101に出展するA〜Gの7組の展示をご紹介します。




 EAST 101 [A] 
Waki Saito「#polaroidisnotdead」
Kentaro「するひと」



Aブースは2人の作家が場所を分けあって出展中。
それぞれにコンセプトは異なりますが、すべての作品がスクエアフォーマットに統一されていて、一つのブースとしてのテーマ性も高い展示スペースです。




Kentaroさんはすべてモノクロの作品。
使っているカメラは35mmや6×6判などさまざまですが、スクエアに統一されています。

「するひと」をテーマに、何かをしている人、その所作にフォーカスしたスナップ作品。
温かみのあるポートレイトだったり、街中のふとした場面だったり、人間の面白さやおかしみを感じられる活き活きとした作品です。




昨年に引き続き出展のWaki Saitoさんは、同じスクエアフォーマットでもポラロイドに絞り作品を出展。
これだけの数が並ぶとさすがに圧巻です。

被写体となった人々はフィルム写真をきっかけで出会った人たち。
一緒に写真を撮りに出かけたり、散歩を楽しんだり、写真をきっかけにさまざまな交流が生まれ、たくさんの場所に導かれていく様子に、見てるこちらも幸福な気持ちにさせられる力を持った作品です。


Waki Saito
ポラロイド、フィルムスワップ、クロスプロセスなど、仕上がりが予測出来ないカメラや手法に興味があります。

Instagram: @wk_polaroid

Kentaro 
Nikon FM3Aを15年くらい前にさわり写真に目覚める。途中ブランクもありながらボチボチと写真を撮り続けています。
最近はレンジファインダーカメラにハマっています。

Instagram: @Kentaroraro



 EAST 101 [B] 
あむ 『いつしか悪魔が棲みついて』



幼い頃から自分の中にあった違和感の存在、その理由に気づき、正面から向き合う過程で生み出されていった作品を展示しているあむさん。

グロテスクさすら感じるような繊細なモチーフを、クロスプロセス(ポジフィルムをネガ現像処理することで彩度とコントラストを変化させる)手法を用いて、鮮烈な色彩で証言しています。




切り刻まれる花びらとハサミの刃のモチーフは、アンビバレントな自身の有り様を表しているようにも見えます。パンジーの花びらは、たったいままで生きていたかのように新鮮な色をしているのに、それが切り刻まれようとしている瞬間は、チグハグとした気持ちの表れかもしれません。





 EAST 101 [C] 
フィルムのススメ
『フィルムで出来ること。』



昨年に引き続き出展の「フィルムのススメ」チームの皆さんの作品。
10名のメンバーが2点ずつ作品を出展しています。

一目見て分かる通り、こちらに並ぶ作品はより一層フィルム写真特有の表現で溢れています。




メンバーの一人、misako maehataさんの作品はエフェクトフィルムという、特殊効果を得られるフィルムを使用して撮影されています。

昼なのに蛍が舞っているようなこの効果はフォトショップでデジタル加工をしたような見た目ですが、あらかじめネガフィルムにこのようなテクスチャーが施されており、撮影した写真に効果がかぶるような仕組みになっているのだそう。もちろんこの効果はランダムで発生するため、フィルムならではの味わいを楽しむことができます!

http://twitter.com/hr_tdb40

 EAST 101 [D] 
Ririko



こちらも昨年に引き続き出展のRirikoさんの作品。
今回は前回とは趣向を変えた新しい試みをしています。

壁面に展示されている作品はこの2点のみ。
シチュエーション的にはフィクショナルではあるものの、いわゆるストレート写真に分類される作品ですが、




作品の直下に設置された数枚綴りのOHPフィルムをめくってみると、これがレイヤードされた写真という種明かしがされています。

「写真の再翻訳」と言うこの作品の取り組みですが、三次元を二次元化する写真というメディアの特性を軸に、解体からの再構築というある意味では真逆のプロセスを経て一枚の作品が成立しているんです。

主要被写体の周辺に散りばめられた小道具は、一つひとつが別の次元から引用されたもの。それが重層的に重なり合うことで、平面的ながら三次元的な奥行きが表現されています。それこそPhotoshopを使えばいわゆる「合成処理」の類と言えます。しかしながらフィルムという物理的に複製の難しいメディアを使い、それをアナログマティックに表現する、それこそがこの試みの本質と言えるかもしれません。





 EAST 101 [E] 
borollaro『ディア・クライベイビーズ』



続いても昨年からの連続出展となるborollaroさん。
昨年はフィルム写真を活用したアクセサリーが主体でしたが、本年の #filmisnotdead では写真担当のオツヒトさんの作品がメインとなっています。




街にあふれる日常の小さな機微を掬い取るような、詩的な写真が特徴的なオツヒトさんの作品。こちらの画像の作品も、ともすれば通り過ぎてしまうような小さな物語の一場面が切り取られています。

会場にて販売されている70ページ越えのZINEも、まるで小説を読むように、あるいは映画を見ているかのように、すべてが地続きに連なっているようなストーリー性を感じることができます。




写真を利用したアクセサリーももちろん販売中。
手に取りやすい価格なのでぜひお試しください!





 EAST 101 [F] 
だいち『ヒッチフィルム』



今回が初出展となるだいちさんは、日本各地への旅の過程で撮影された作品を展示。
自身を変えたという旅の途中で、その一つひとつの場面を丁寧に写真に収めています。

電車や、ときにヒッチハイクをして巡ったという旅は、出会う風景のどれもが忘れがたいものであったということを、作品から想像できます。




展示されている写真は、一つひとつが本当に丁寧に撮られています。
構図や人々の表情、光の具合、前景、被写体、背景の絶妙な重なり具合など、思わず唸ってしまうほど。偶然出会った風景とは思えないほど、画作りが完成されているんです。

おそらく瀬戸内海の島々に向かう船上で捉えた写真、瀬戸内国際芸術祭の道中で賑わう雰囲気を捉えつつも、モチーフがシンメトリーに配置されています。


 EAST 101 [G] 
KUNIO TANAKA



基地の街、福生で捉えたスナップを展示されているKUNIO TANAKAさん。
福生といえば筆者は「限りなく透明に近いブルー(村上龍 著)」を思い出します。
ご本人もこの街のどこかになじんでいそうな、とても雰囲気のある作家さんです。

展示されているパネルの作品は、あえてフィルムのパーフォレーションを入れてプリントされているもの。トーンもどこかノスタルジックな風合いで、日本で撮られたものとは思えません。




本展示の作品と、それ以外のカットを収録したポートフォリもご覧いただけます。

展示作品ではパーフォレーションを入れ込めるように、イメージサイズがトリミングされスクエアに近いフォーマットになっていますが、ポートフォリオではフルサイズの作品が見れます。トリミング以前以後を比較してみるのも面白いですね。

instagram @akanatoinuk_film
https://akanatoinuk.tumblr.com/


#filmisnotdead は6/1(日)まで開催中!
ぜひお越しください。


#filmisnotdead 作品紹介vol.2 101「H」〜「M」はこちら
http://designfestagallery-diary.blogspot.com/2019/05/filmisnotdead-vol2-101hm.html

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#filmisnotdead -Film Photography Exhibition-
2019.05.26(日)〜 06.01 (土) 1週間

DESIGN FESTA GALLERY EAST 101/102/artpiece
全29組
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