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茂木愛子、本間優梨、小林弘実、西山鈴菜 『コーンフレーク展』


茂木愛子、本間優梨、小林弘実、西山鈴菜 
『コーンフレーク展』
2018.8.14 -  2018.8.16
[EAST 202]

コーンフレークコーンフレークコーンフレーク……
甘すぎずしょっぱくもないかろやかな味わいや、サクサクとした食感、牛乳に浸されたときの驚くほどやわらかい舌触りなどをわたしはこの響きに連想するのですが、みなさんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
コーンフレーク。
その軽い響きに惹かれ、このたびの本展ではタイトルとしてその名を掲げているのだそう。そんな展示室内ではどのような作品が展開されているのか非常に気になるところです。

以下では、本展に出展されている4名のアーティストをご紹介いたします。




本間優梨

EAST館の階段を一階から上り、202のスペースへと足を踏み入れると、まず目に入ったのはこちらの本間優梨さんによる作品群でした。穏やかな色合いや静謐なタッチが印象的です。


中でも特に目を惹かれたのはこちらの作品。
上空から見下ろしたスクランブル交差点は一見なにかの記号のようにも見え、自分たちが日々記号の中を生きているような錯覚さえ起こしてしまいそうです。



小林 弘実




野菜や果物を作品のモチーフとして登場させることが「好き」と語ってくださった小林さん。
野菜や果物と、ねむる人間の子どもたちを織り交ぜ描かれた作品たちからは、モチーフへのなにか母性にも似た愛情のようなものを感じます。
外国の絵本におけるワンシーンのような筆致・画面づくりも可愛らしく魅力的です。


西山 鈴菜



作品を制作する際の自身の内面をアサンブラージュで表現するは西山鈴菜さんの作品です。
極めて私個人的な事情を扱いながらも、あらゆる材質の素材や色合いを混ぜいれることで見るものを惹きつけます。
中には戦時中の写真も貼られていたりと、作者の生まれ育った背景や心情についても想像を駆られます。


茂木愛子

目を凝らせば荒々しいタッチの中に静物が次第に浮かび上がる本作は茂木愛子さんによるもの。ものの形・存在の独特な捉え方が非常に興味深く、しみじみと見入りました。


個人的に特に心を惹かれたのはこちらの作品でした。
黒地にネオンのように浮かび上がるアイコンの連続。
作者の茂木さんは、日々街中で目にする選挙ポスターへの違和感から着想を得て、本作をシルクスクリーンで制作されたのだそうです。
単純化された線からは特定できませんが、本作にもモデルとなったアメリカの政治家が存在するそう。記号化されたその「人物」はもはや政治的な力もメッセージも持たず、ただただ残像のように紙上の線としてそこに存在します。
かつてアンディ・ウォーホルが多くの有名人の残像をシルクスクリーンで刷り続けた虚無的な行為も彷彿させられました。


各作家がそれぞれのメディアを使用し、自身の胸のひっかかりのようなものを表現した本展。それは内的なものであったり社会的なものであったりと様々ですが、こうして同じ場所で展示をすれば、どれも人間の営みの上に生じるものであることには変わりないことを痛感します。「コーンフレーク」という極めて日常的なモチーフがタイトルに掲げられていることも腑に落ちたり。

4名の今後の活躍にも要注目です。


●出展作家●

茂木愛子、本間優梨、小林弘実、西山鈴菜   

現役美大生4人による展示。
絵画から立体まで様々な作品が見られます。みんな違ってみんないい!


【展示スペース:EAST 202】
staff satomi