ちなみとひろこ 『Pattern and Shape Exhibition~ちなみとひろこの二人展~』



ちなみとひろこ
『Pattern and Shape Exhibition ~ちなみとひろこの二人展~』
2016.12.19 - 2016.12.25
EAST : 102 SPACE

形にとらわれず「集合体」を、
モチーフとして取り扱うちなみさんと、
自然の形を写しとった「アイヌの文様」を、
リ・デザインしたひろこさんの二人展。






事前に作品情報を何も知らずに拝見したお二方の作品群は、
どこまでが作家により「1つ」の作品となされているのか、
その境界線の判断に迷いやすいレイアウトだった。

しかし、鑑賞を継続しているうちに、
その曖昧な線引きがすーっと解けて、
そんなもの見えなくていいし、見えない方が自然だと思うようになる。




前述の通り、お二方の取り扱うモチーフの情報さえわかれば、
作品と制作者情報を関連づけることは容易である。
しかし、あえての、この距離感。

そのアウトラインの造形、
決して似通っているとは言えないが、
根底、互いのモチーフが主張するその本質部は、
コミュニケートという目的をもって、
同様の場所に着地するものであるように思う。




古くから魔除けやエネルギーの源とされ、
長年受け継がれてきたその文様を、
室内装飾という目的に沿って、リ・デザインしたひろこさん。

本作は、表面部をなめられたらしき流木が外枠。
人ならざるエネルギーによって研磨されたとも言える。
本来それらは野外・屋外にあるもので、あえて内側に持ち込むという行為自体が、
とても繊細さを要するところだと察する。

中でも本作はその手腕が発揮されていると思う。




一つ一つの丸を繋ぎ合わせることでこそ見えてくる、
形の美しさ・面白さを目指したというちなみさん。

取り扱うテーマの方向性から名和晃平を思い浮かべるが、
ちなみさんは、より絵画表現・二次元的な観点に限定し、
幻想的なフィルタを重ねた作品を制作されている。

物質を構成する最小要素が元素であるという考えをベースにし、
物質的な意味で拡大解釈すると本作のような描画にもなり得る。

人の手で描画可能なサイズ、小さな丸の集積、
そこには人の手を介したという痕跡が見て取れる。
一つ例をあげれば、線のブレにも見出すであろう。
原子は常に振動運動をしているらしいので(絶対零度でない場合)、
その状態からも、元素や細胞というワードに意識が向く作品だと思う。


ちなみとひろこ
『Pattern and Shape Exhibition ~ちなみとひろこの二人展~』
2016.12.19 - 2016.12.25
EAST : 102 SPACE